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クリエイティブクラスになるために必要なこと


こんにちは、かず(@kazu_1247)です。

『これからの世界をつくる仲間たちへ』(落合陽一著)を読んで学んだことのアウトプットです。


学んだことはざっくりとこんな感じです。


・クリエイティブクラスに必要なこと

・アイディアに「5つの問い」を投げかけること

・幸福は自分で決めるということ

それぞれもう少し詳しく話していきます。


・クリエイティブクラスに必要なこと

 まず、クリエイティブクラスって何ぞやってことからです。

 これまでは、ホワイトカラーとブルーカラーの二つのクラスに何となく大別されていました。ホワイトカラーの方が少し上に置かれていたわけですが、この区別はもうあまり意味がありません。

 アメリカの社会学者リチャードフロリダが、それとは別に「クリエイティブクラス」という新しい階層が存在すると考えました。
 簡単に言えば「創造的専門性を持った知的労働者」のことです。現在の資本主義では、このクリエイティブクラスがホワイトカラーの上位に位置しているとされています。彼らには、「知的な独占的リソース」があります。

 同じくアメリカの経済学者レスター・C・サローは、これからの資本主義は「暗黙知」が重視される世界になると訴えています。誰もが共有できるマニュアルのような「形式知」は、大きなリソースにはなりません。誰も盗むことができない「暗黙知」を持つ者が、それを自らの資本として戦うことができるのです。

 フロリダとサローの考えを合わせると、
これからは「専門的な暗黙知を持つクリエイティブクラスを目指すべきだ」ということになります。

 じゃあ、「どうやったらなれるんだ?!」という話ですよね。

 それが以下の二つだと思います。

①勉強に加えて「研究」をする
②「リベラルアーツ」と「メカニカルアーツ」を兼ね備える

①勉強に加えて研究をする

 いくら勉強だけをしてもクリエイティブクラスにはなれません。

 処理能力の高いホワイトカラーを目指していた時代には、勉強だけでもそれなりの意味はありました。

 しかし、クリエイティブクラスの人間が解決する問題は、他人から与えられた問題ではありません。まずは、誰も気付かなかった問題がそこにあることを発見することから始まります。

 例えば、iPS細胞でノーベル賞を受賞した京都大学の山中伸弥教授は、誰かに「iPS細胞を作ってくれ」と頼まれたわけではありません。
 山中教授は、「こういう細胞があれば多くの患者の治療に役立てられる」という問題を考え出し、それを解決しました。真にクリエイティブな仕事とは、そういうものです。

 もちろん勉強は大事ですし、山中教授もたくさんしたと思います。ただ、勉強は基本的に誰かが見つけて解決した問題を追体験するようなものです。

 教科書を読むのが勉強ですが、教科書を作るのが研究です。
 これはあくまで例えなのですが、
自分で教科書を書けるくらいの専門性を持っているのがクリエイティブクラスと言ってもいいでしょう。

②リベラルアーツとメカニカルアーツを兼ね備える

 リベラルアーツは、今の日本人が「芸術」と聞いて思い浮かべるものと同じではありません。天文学、論理学、音楽なども含みます。
 要するに、頭の中でイメージしながら考えていく、もしくは人による観察・解釈を中心とした抽象的な学問のことです。

 これに対して、メカニカルアーツとは「手を動かす仕事」のことです。工学や建築学などがこれに含まれます。

 今の時代、コンピューターの発達によってメカニカルアーツのほうが一気に拡張されました。一方、リベラルアーツはコンピューターと親和性が低いので拡張はされていません。

 21世紀初頭、世界を変えるのはアイディアといわれた時代がありました。オリジナルなアイディアを育める人間をどう育てるのかと、世間は抽象的な方向に向かいました。

 ところが、今はコンピューターがメカニカルアーツを牛耳っています。抽象的な教養やアイディアだけがあっても何もできません。

 ここで大事なのは、
「実装」と「アイディア」が個人の中で接続されることなのです。

リベラルアーツとメカニカルアーツの両方を鍛えていこうと思いました。


・アイディアに「5つの問い」をなげかけること

 自分が何を追究していくべきか、何の専門家として生きていくのかを分かっている人間はそれだけで有利なポジションに立つことができます。

 ではそれはどうやって見つければ良いのか。

 「好きなことをやる」「やりたいことをやる」と言われても漠然としていてよくわからないと思いますし、それに価値があるのかも分からないと思います。

 これについて、落合さんは「その新しい価値が今の世界にある価値を変えていく理由に文脈がつくか」「それに対してどれくらい造詣が深いか」が大切だと言います。

 ここでいう「文脈」とは、オリジナリティの説明のことで、おおむね次の5つの問いに落とし込むことができます。

・それによって誰が幸せになるのか。・なぜ、いまその問題なのか。なぜ、先人たちはそれができなかったのか。・過去の何を受け継いでそのアイディアに到達したのか。・どこに行けばそれができるか。・実現のためのスキルはほかの人が到達しにくいものか。

 この5つにまともに答えられることができれば、そのテーマには価値があると落合さんは言います。

 これを説明できれば、文脈で語れる=有用性を言語化できるということであり、他人にも共有可能な価値になる可能性があります。

・幸福は自分で決めるということ

 自分の見つけた問題を解決するため、徹底的に考え抜く。
 そこに厳しや苦しさを感じる人もいると思います。しかし、落合さんはそれ自体がものすごく楽しく、幸せなことだと言います。

 「成功」と「幸福」は違いますし、「幸福」の形はひとつではありません。

 しかし、「幸せなんて何でもいい」というわけではありません。

 大事なのは、自分にとって幸せが何なのかをしっかり考えておくこと。

 なぜなら、いまの時代は、SNSなどを通じて他人の生活が可視化されやすいからです。
 人々が自分と他人の幸福度を比較して、嫉妬心を抱いたり優越感に浸ったりするのは、いまに始まったことではありません。しかし今は、昔は見えなかった他人の幸福が日常的に目に入ります。SNSは他人が目立つメディアなのです。

 だから、自分にとっての「幸福」が何なのかが曖昧だと、つい他人の幸福に目を奪われてしまい嫉妬しているだけの状態になりかねません。そうやって、不満や惨めさを溜め込んでいるだけの人がいまの時代には大勢います。


以上、この本を読んで学んだことをざっくりと書きました。

Written by かず(@kazu_1247



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