介護の話 「手作業」
今の職場のレクリエーションの時間は、主に体操と脳トレを行っています。
工作などの手作業を本当は実施したいのですが、一人で30人ほどの工作をみるのは、なかなか無理があります。
他の職員は、ご利用者が集合しているレクリエーションの時間は、一番コールが少ない時間ですので、残っている業務を一気に片付けています。
月行事の時以外は、皆でレクリエーションをするのは、出来ないのが現実です。
生活リハビリでも、運動や脳トレが目立ち、手作業や家事作業はほぼ入っていません。
コロナ前は、食事のおしぼりを巻く作業をお願い知ていたのですが、感染予防から、禁止になってしまいました。
それでも、手先を動かすことをしてほしい私は、ない頭をフル回転させて一つ思いつきました。
広告で折った箱を作ることです。
私の職場では、この箱が大活躍しています。
そして、この箱は職員が開いた時間に、コツコツと折っています。
これを、ご利用者に折れるようになってもらうことにしました。
最初から全員に折り方を教えても、苦手意識が強くなるだけですので、簡単な工程から折りはじめてもらうことにしました。
はじめに、広告を2回折りたたむ作業からお願いしました。
それでも、出来ないと消極的はことを言われる方も、やってもらい上手く出来ていることを伝え続けていきました。
そうすると、自信がついたのか2回目以降は、広告を持っていくだけで「それ折るんか?」と、手を伸ばして積極的に取り組んでくれるようになりました。
また、その後の工程に興味を持たれた方には、次の折り方を一緒に折って行きました。
最初の工程も「手が悪いからできひん。ごめんなさい。」という方には、出来上がった箱を上から抑えて、折り目をしっかりつけてもらう作業をお願いしました。
すると、はじめは手で押さえていましたが、枚数が増えるとタオルの下に箱を置き、崩れず押さえられるように工夫されていました。
出来ないと思っていたことも、作業を皆で分担すれば、出来てしまいました。
取り組んでいくうちに、同じことを繰り返すのではなく、自身で工夫をされるようになりました。
また、他の方の興味を持たれた方に、ご自身の作業を教えてくれるようになりました。
そして、やることもなくぼーっとしていた時間、おしゃべりをしながら楽しそうにされる様子もみられました。
無理をしないようには伝えていますが、「これやってたら、時間が立つのが早いねん!ドンドン持ってきてや!」と言ってくださいます。
今は、私が午前中のフロア待機の勤務の時しか出来ていません。
私も時間を工夫して、私の出勤時は少しでもできるように考えていきたいと計画中です。