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[日記・京都下鴨便り】今夜もアンティで、②

② わんこのアレルギー

 六月も終わり、明日は夏越の祓え(なごしのはらえ)、去年の今頃には、こちらで水無月をいただいたなあ、などと思いながら今夜もアンティに「今年も半分終わっちゃいますねぇー。。。」と、カウンターの奥には大津から毎週末、山を越えていらっしゃるご常連さんが、お一人。

#先日の京都競馬場での”京都花術花火”の映像がずっと流れている。

 カウンターにはもう一人、出町の住人ポンちゃんは、すでにすっかり出来上げっているご様子ながら、椅子を寄せて席を作ってくれる。「いやね、ゆうべ、出町の餃子屋の唐揚げ200gをカミちゃんのために買って帰ってね、テーブルの上に置いといたんやけど、風呂に入っている間にうちのトイプーワンコが、ペロリと全部食べてしまいよってね、。。。」 と、笑い話のように話し始めた。その途端、それを聞いたマスターが、いきなりカウンターの中から、顔色を変えて出てきて、ポンちゃんの隣りに座った

「ぽんちゃんな、ワンコの肝臓なんてな、この小指の先の爪半分もないんやで、そんなもん食わせたらあかんて! 明日の朝になったらな、仰向けになって両足を上げて、水も飲めんようになってるかもしれんで。。」
と、大声でポンちゃんを叱り始めた。

「鳥唐揚げなんて、塩分と油と小麦粉の塊やん、小型犬やて、大型犬やてな食べ物アレルギーあんねん、チョコレートもあかんし、油脂や砂糖の消化なんて全然できひんねん、ワシらな、大型犬やけど、グルテンフリーのパンこうとるんやで。。。。」
 デコピン3回はとんで来そうな勢いで、お叱りをいただいているポンちゃんを助けようと、アタクシが、黒ビールのおかわりをお願いしたところで、一区切り。

#新しく入れ替えてくれたばかりの黒ビール、泡が上から舞い降りてくる。

「あのな、トイプーやろうが、ミニチュアダックスだろうが、家族やろ、 急にいなくなったらな、一生涯、悔いがのこんで。。。。」
と、ビールを注ぎながら、目を伏せて一言。

 明日は大祓い、夏越の茅の輪くぐりに5個に行こうか?などと言っている間に 深夜12時を廻ってしまい、2024年も半分が過ぎて仕様としている。

#アンティは、京都で数少ない、大型犬も小型犬も、ワンコ入店フリーのバー
#来月七月七日は、お店が始まって27年目。一週間は周年記念週間。


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