第十四章 立式心身鍛錬法基本

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第十四章 立式心身鍛錬法基本

座式鍛錬法と同様のことを立って行う。

立ち方は、両足を適度に開いて直立する。座式で臍下においていた手は、立式では腰にあてる。その他は全て座式と同じ要領で行う。

 

 

 

第十五章 仰臥式心身鍛錬法基本

仰臥し、両足は揃えてまっすぐに伸ばし両手は掌を腹の方へ向けて、両手指先が浅く交差するようにして臍下に置く。目は閉じる。

 

第一

座式のイの要領で、吸息したまま足先に力を入れて下方へ伸ばすとともに、腰部を上方にあげる。吐息しながら腰部及び足先を元の位置に戻して全身の力を抜く。ただし、助膜、肺、腹膜、心臓病の者、その他安静を要する患者は、腰の上げ下げは省略すること。以上を5回行う。

 

第二

座式第二の要領で深呼吸を5回行う。

 

第三

座式の第五のトを除いて、同様の要領で深呼吸を5回行う。

 

第四

座式の第六と同じ要領で深呼吸を5回行う。

 

第五

座式の第七の要領で深呼吸を行う。眠れるまで何回も行う。呼吸を50まで数えたなら、また1から50までを繰り返す。

 

 

 

第十六章 注意事項

1.心身鍛錬法は食後2時間は実行を見合わせる

2.肺、助膜、腹膜、心臓、胃下垂、その他安静を要する病人は、苦痛を感じない程度に行う。無理はしない。吸息して臍下に力を入れるときは、静かに段々段々と心に力を入れて無理はしない。(つまり肉体に力を入れるのではなく、心に力を入れるつもりで苦痛を感じない程度に行う)。そして、2,3秒の間、息を止めてその後吐息する、

 

座式の第4の肩の回転を静かに行う。質し肺、助骨、その他安静を要する患者は行わないこと。このような患者もだんだん治癒するに従って普通に移るのである。

 

3.胸部、腹部に病無きものは猛烈に行って差し支えない。ただし、肩部腕部のリューマチの者は肩の回転を省くこと。然し肩のコリなどは差し支えない、いな大いに効果があるのである。最初のうちは、腹部や胸部に苦痛を感じる場合もあるが、心配は無用である。妊婦は、深呼吸を苦痛を感じない程度にすればよい。

 

4.1日に何回行っても差し支えない。最初は座式を行い、順序を覚えたら、立式や仰臥式を行うとよい。病人は適当な方法を行う。なおまた病気などのために、苦痛を感じるところや、やり難いところは随意に省略してよい。寝ても起きても忘れずに行うようにする。歩行中は深呼吸のみでもよいから大いに行うがよい。朝食前、就寝前(ただし食後2時間くらい経過してから)等は大いに有効である。

少なくとも1日1回は必ず行うこと。

5.何事も基本が肝心である。右の基本の順序を会得しなければならないのである。

しかしてこの基本が十分会得できたならば静坐法や心身調和法や精神統一法を行うのがよい。

かくして後に、病のあるものは治病法をやり悪癖のあるものは矯癖法をやり、その他自分の望む法を行うのがよい。

しかしまてもって言った通り28章までは一通り読んでから後に実行すればよい。

然し、新聞や雑誌を読むように棒読みすることは禁物で一字一句頭の中に詰め込むつもりで読まねばならぬ。

 

 

 

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