宇宙の大精神(1)

この精神は
宇宙の万物を支配する大精神にして
もちろん不滅の精神である。

すなわち、
この世を作りそして
これを支配している神であるのである。

この精神は我々の第三精神と
常に融合一体となって活動しているのである。

要するに
神はこの宇宙に充満し、
また我々の体内にも充満して
絶えず
我々を守護してくれているのである。

我々が死んで(第一、第二精神は死す)も
我々の霊(第三精神)は
宇宙の大精神
すなわち
宇宙の大霊と合して
永久不滅に活動を続けるのである。

しかるがゆえに、
我々の祖先の霊は、
宇宙の大霊と合して
そして我々の第三精神と融合一体となって
絶対の愛を持って
祈らなくとも願わなくとも
間断なく
我々を守護してくれているのである。

前述の通り、
宇宙の精神と
我々の第三精神は
常に融合一体となっている
精神である。

故に
甲人の第三精神も、
乙人の第三精神も、
丙人の第三精神も
万人の第三精神が融合一体の精神である。

要するに最高の精神界(自我のない精神界)には
自他の区別がなくなるのである。

こうした
万人に融合する精神があるからこそ
同情心も起こり
他を愛する心も起こるのである。

故に我々人間が皆、
『真の自己』(本我)を悟れば
自他の区別がなくなり、
ここに同情心も起これば仁愛も生ずる。

そして争い等はなくなり
全く平和なる
円満幸福なる世の中が
誕生するのである。
 
人にしれぬように行った善行も、
ひと目を忍んでなした悪行も
いつかは皆人に知れるのであるが、
これ実に
この万人に融合する精神があるからである。

またこの精神は
時間も距離も関係なく
万事万物に精通するのである。

故に山畑式法術を応用して
いわゆる千里眼透視ができるのである。
すなわち
過去や未来や遠隔の事物がわかったり
また無透視物の中にあるものがわかるのが
不思議のことではないのである。
 
夢や虫の知らせで
過去のことや
未来のことや
または遠隔のことが知れることがあるが、
これらは第三精神の作用に基づく現象である。

ついでに説明しておくが、
ある心霊術家が
遠隔の事象がわかるのは、
その人の霊が
その現場に飛んでいって
見てくるからわかるのだ、
と言っているが
会長はその説は全然信じないのである。
 
すなわち
我々の第三精神と
宇宙の精神とは
融合一体のものである。

故にこの
宇宙の精神のしれていること
(過去にあったことでも
未来におこることでも
現在の事象は申すまでもなく
万事万物宇宙の精神にはしれている)
は我々の第三精神にはすでにしれているのである。

然り然れとも
我々の自我心(第一、第二精神)は
自我の欲望に沿って
汲々と活動しているために、
第三精神にしれていることでも
この自我心にはしれないのである。

ちょうど
一心に考え事でもしているときには
目の前に有るものが見えなかったり
すぐそばで呼ばれても
聞こえなかったりするようなものである。

故に
この自我心を鎮静状態にすれば
これに第三精神が
融合してわかるのである。
 
各の如き心理状態を
法術を応用して作ることができるのである。
これがすなわち、千里眼透視術等である。

また睡眠のときや
その他の場合に
自然的に右のごとく
心理状態になることもある。
これがすなわち、
『神夢』だの『虫の知らせ』
だの等と言われているのである。
 
また遠隔療法
(施術者と被術者が遠く離れているままで治療する)
ができるのも
この第三精神があるからである。
決して迷信視すべきものではないのである。
 
 
施術者の精神が
遠くにいる受法者の精神に感応して
その受法者の精神が肉体に作用して
そして、その精神が生理的機能を調整して
猛烈に作用させたから
全治するのである。
 
その当然の結果で
少しも不思議でもなく妙でもないのである。

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