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忘備録(127)『アリラン物語 2nd』第22話

第21話からの続きです👇

◆この記事の内容: 人妻の死を乗り越え、新しいビジネスや人との繋がりを通じて再生していく過程を描いています。メガネ屋の社長とのビジネス提案や、クリスチャンとしての学びが中心テーマであり、ユーモアや深い感慨が交錯するノンフィクションの記録です。

(注意)内容は18歳以上向けです。

書いてあることはすべてノンフィクションです。


店を出てから家に着くまで、社長との会話が頭の中をぐるぐると巡っていた。遺品整理の話を聞いたときは正直、自分には向いていないと思った。だが、あの社長の真剣な表情と言葉には、何か心を揺さぶるものがあった。

家に着いて荷物を置き、コーヒーを入れてから一息ついた。窓の外を見ると、少しずつ日が傾き始めていた。自然と考えがまとまり始めたのはそのときだった。

「遺品整理…ただの片付けじゃないよな。亡くなった人の思い出を大事にしながら、遺族の心を癒す作業なんや。」

妻の遺品整理をしていたときのことを思い出す。どれもこれも捨てられず、箱に詰めてはまた出して、泣きながら1日を過ごすこともあった。あのとき、もし誰かがそばにいて「これでええんや」と背中を押してくれたら、どれほど救われたことか…。

「俺みたいな経験をした人の助けになれるなら、それも悪くないかもしれへんな。」

そう呟いた瞬間、胸の中に小さな希望の灯がともった気がした。


新たな挑戦への一歩



翌日、社長から電話がかかってきた。

「昨日はありがとうな!ほんで、どうや、やってみる気になったか?」

「うん、1回やってみるわ。でも、あんまり期待せんといてな。まだ自分でもどうなるか分からんし。」

「おお!そんでええねん。それがええ。無理せんと、できる範囲でええからな。」

その週末、初めての遺品整理の現場に行くことになった。依頼主は60代の女性で、夫を亡くして数か月が経つという。家族も近くに住んでいるものの、どうにも片付けられないまま時間だけが過ぎてしまったらしい。

現場に着くと、依頼主の女性が玄関で迎えてくれた。小柄で物静かな人だったが、その表情にはどこか疲れが滲んでいた。

「すみません、こんなことお願いして…。」

「いえいえ、気にせんといてください。今日は少しでもお手伝いできればと思います。」

その日の作業は予想以上に感情的なものだった。一つ一つの品物に思い出が詰まっていて、女性は何を残し、何を手放すべきかで悩んでいた。

「これ、主人が使ってたお気に入りのカップなんです。毎朝これでコーヒー飲んでました…。」

彼女の手の震えが伝わってきたとき、自分の中で何かが変わった。「ただの片付け」ではない。その人の心の整理を助ける仕事なのだと実感した。

仕事の後で



作業を終えた帰り道、心地よい疲労感とともに、何とも言えない充実感があった。社長が言っていた「人のためになる仕事」というのは、こういうことなのかもしれない。

翌日、社長から電話がかかってきた。

「どうやった、初仕事?」

「いやぁ、正直、めちゃくちゃ疲れたわ。でも…悪くなかったな。むしろ、やってよかった思うわ。」

「そらええわ!お前にピッタリやと思ってたんや。」

「まぁ、まだ1回やっただけやけどな。でも、なんかやりがいは感じたわ。」

日常と信仰の交わり



その日の夜、机に向かってキリスト教の伝道書の編集作業をしていた。ふと手が止まり、聖書の一節を思い出す。

「すべてのことには時がある。天の下のすべての営みには時がある。」(伝道の書 3:1)

あのときは意味を深く考えなかったが、今の自分に響いてくる言葉だと思った。自分の経験や痛みが、誰かを助けるためのものだったとしたら、それはきっと神が与えてくれた使命なのかもしれない。

編集作業を再開しながら、自分の中で新たな決意が生まれた。

「これからも、できることを少しずつやっていこう。」

そう思うと、肩の力がふっと抜けた。

そもそも僕はクリスチャン、過去のnoteをよろしければご参照ください👇


次のステップ



それから数週間後、遺品整理の仕事を少しずつ手伝い始めた。社長は「ゆっくりでええからな」と言いながらも、次々と新しい案件を紹介してくる。

その間にも、編集作業や教会での活動を通じて、新しい人々とのつながりが生まれていった。気がつけば、自分の生活が少しずつ豊かになっているのを感じた。

「また次の依頼があるけど、どうや?」という社長の声に、「おう、行くわ!」と答える自分がいた。

これが、生まれ変わった人生の新しい章の始まりだと感じた。

実際の話
遺品整理の仕事なんて正直なところ、多くの人がこの仕事をやっています。この関係の会社はいっぱいあります。でも、流石、メガネ屋の社長、他にも沢山の事業をやって失敗や経験が多い分、「なるほど!」って関心するくらい、他の遺品整理の会社とは違うこと、顧客に寄り添った仕事をするんです。詳しくはnoteで書いていきますが、他をよく調べて自社は差別化すれば、結構儲かるのです。これは個人事業主だからこそ、社長の一存で方針から全て決定できるからこそです。もちろん、失敗したら全責任ですけどね。


上述の遺品整理の仕事は以前やっていた骨董品販売・買い取りとよく似てるし、バイト後、社長から現金をそのままくれるし、妻の亡くなって鬱のようになって、それからの脱却方法と思って続けていこう。

*ご参考note👇
妻がなくなる前、お金を必要になってくるし、会社を設立して頑張ろうと思っていた頃です(2023年3月頃)


せっかく、この『アリラン物語 2nd』なので、この関係の話を書きます。

上述の遺品整理の仕事の話をアカスリ店「アリラン」のママに報告しようとお店に行った。

遺品整理の仕事を始めるメガネ屋の社長も、このアカスリ店にしばしば来たことがあるので、ママは社長をよく知ってるので、僕が色々話して盛り上がるだろと予想していた。

ところが、店に着くと、L子だけで、ママがいない。
「ママは?」
「春節や、帰ったよ。中国。」
「あっそうか、、先にLINEで確認しておくべきやったな。」
「アカスリやるの?」


「今日はいいよ。そんなことよりなんでもいいから飲み物だしてよ。」
「ビールでいい?」
「ビールか、、うん、それでいいよ。」
「L子は、春節で中国へ帰らへんの?」
「私、お金ないや!帰りたいよ。お父さん、お母さんいるし。。」
「そうなんや。。」
「この写真みて、、これは両親、これは弟で。。」
「リッチな大きな家やん。もしかしてお嬢さん?すごい裕福やん。」
「お嬢さんて、お金を持ってること?」
「うん、この家、どうみても平均以上の暮らしだよ。ここ、西安だったよね?」


「そうかもしれないね。私、学生のとき一回、留学で日本に来て、好きになって、大人になってからまた日本に来たの。」
「留学をさせてもらえるってやっぱりいい暮らしをしてたんだろうね。」
「お父さんは何をやってる人?」
「国家の仕事、日本の公務員?みたいな仕事。」


「そういえば、ママのお父さんも国家の仕事で勲章を沢山授与されていて、その写真を見せてもらったことあるよ。あっ、それもあって、今回の春節で帰国してるんかな、なんかのお祝い会があるって、言ってたような。。」

どうでもいい話をしてると。。外で大きな騒ぎ声とパトカーのサイレンの音が鳴り響いてきた!

「外でなんかあったみたいや!俺、みてくるわ。L子、店に鍵かけて!」
「うん!」

店の外に出ると、、20歳くらいの女の子二人が、泥酔して道端に寝転がっている。そして、何やや警察官に悪態をついている。

年配の警察官が5名とパトカー1台。人が集まってきている。しばらくして女性警官2名が到着。その泥酔している女の子二人を起こして事情を聞いている。おそらく、店で酔いすぎて暴れて、店側が追い出したようだ。それに腹を立て、店側と喧嘩になって、誰かが警察に連絡した感じ。このあたりではよくあるので、もう店に戻ることにした。

でも。。。たぶん、あってると思うけど、20歳ではない、泥酔しているのは間違いなく未成年だ。中学生くらいにも見える。男が連れてきて、飲ませて、やばくなってので男たちはその場から逃げたのだろう。
(後日、ママさんに状況を聞けば、まったく想像通りだった。)

さて、店に戻ると、L子が自分の脇をみながら何かしている。。



「げっ!L子、それ何やってんの?」
「えっ何?」
「ちょびわき、抜いてるん?」
「ちょびわきって何?」
「まぁ、どうでもいいけど、、店の入り口でやったらアカン。自分で部屋でやって!」
「わかったわよ、店の外の大きな声、何やったの?」
「大したことないよ、ただの酔っ払い。」
「ふ~ん、あんた、これやって。」

L子は毛抜きを渡す。

「げっ!俺がこれで抜くの?」
「そうよ。両方やで。」
「あの~、これって二度と生えてこないようにエステで永久脱毛ってあるの、知ってる?」


「そんなお金ないやん!」
「そうか。。じゃ、やってみるよ。」実際、やっみて毛の生えてる方向に抜かないとちゃんと抜けないことを学習した。
「1つかしこくなったよ。でも、この姿は誰にも見られたくないなぁ。今日は、ママに遺品整理の仕事の話のために来たはずなのに。。」

ママは顔が広いので、遺品整理の顧客を紹介してもらうつもりだった。勿論、自分も社長も作業するのは最初だけで、新規に別会社を立ち上げて、後は店長を据えて1年か2年、限定でやろうと思っていた。

中国人に対する個人的な思い


批判覚悟で書きます。元は直貿の仕事で欧州、米国の企業と長年やってました。その中でも中国人は商売上、裏切りやごまかしがあったのも事実。今だ持ってどうしても信用できない。この国の会社から当方とタイアップして、ビジネスをやりたい!って依頼は毎週メールや電話が直でかかってきます。低調にお断りし、今まで一回も協業したことはありません。唯一信用しているのは、もう20年以上の付き合いになりますが、中国系マレーシア人で、米国の国籍をとって20年経過する人とたまに仕事をやっています。それでも最初は彼を信用していなかった自分がいます。でも、中国は広いです。すべての中国人が信用できないとは決して主張しない。特に、自分が鬱になったとき、助けてくれたのはエステのママさんたち。だから感謝の意?をこめてこのnoteを書いています。

従って、有料にするつもりもないし、他へ投稿する気もないです。

また、最初から数えて120話以上のnote記事には「中国人」が頻繁に登場します。彼らが僕の「鬱」を紛らわせてくれたことに、とても感謝しています。この感謝の気持ちは決して忘れてはならないと考えています。しかし、だからといって他人に「中国人は良い人だよ!」「友達として関わるなら中国人だよ!」と賛美したり、推奨したりするつもりは全くありません。むしろ、そのような考えには反対です。

それと、友達の中国エステ店のママさん、スタッフたちに「急にまとまったお金が欲しい。。」と言われることが多々あります。そんな人たちに「セフレ」が存在する場合は、「僕に依頼するのではなく固定客であるセフレへ単価を上げてもらうよう交渉するのが筋ではないでしょうか?」と言います。

なのに。。。

しつこい売り込み

このnoteを見たのか、当方のYoutubeチャンネル、又はアメブロを見たのでしょう、下記のような依頼や広告が入り込んできます。無視していますが、結局は何かの「売り込み」「販売」ですので気をつけましょう。

今も昔も変わってないのが「取り込み詐欺」的なアプローチ。出版しませんか?と持ち掛け、報酬を支払うんだけど、その本(今はデジタル本が主流)は依頼してきた会社が販売権を持っていて、その広告もその会社が担う。そのとき、月々の広告代や諸経費を本の売り上げから差し引く形になるんだけど、その費用がかなり高い。結局、本が売れなかったのは、本人の責任で契約書にサインしてるので辞めることもできない。。というパターンが多い。実際、僕に相談もあるので弁護士を紹介してあげりしている。つまり、簡単に言うと、儲け話を持って来られ、最初はお金が入るんだけど、少し経てば、逆にお金を払うことになっているというもの。そもそも、「儲かりますよ」の話が他人が言ってくるのを変だ!おかしい!と気づくべき。


詐欺には気をつけましょう!👇


第23話につづく。。。。