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第二十話【起床】(Vol.191-200)

Vol.191
朝7時
起床時間となる。

部屋の電気をつけ、
テレビのボリュームをあげ、
カーテンを開ける。

「おはよぉ〜 起きよかぁ〜」

穏やかな声で子供達のベットを回る。

子供たちも慣れたもので
わりかし はいはい とでも言った感じで
ベットから体を出してきた。



Vol.192
目を擦りながら

「おはよぉ」
と返す子もいれば

「・・・」
と無言の子

「眠いわぁ〜」
とぼやく子

それぞれである。

寝癖バッチリ決め込みながら
歯磨きを誘い、
身支度を促す。

なんせ20分後の7:20から朝食が始まるのだから。



Vol.193
7時20分
館内放送が鳴った。

「おはようございます。朝食の時間です。子供さんは手を洗って食堂に入りましょう。」

子供たちが一斉に食堂へ流れる。

朝は
・ご飯
・味噌汁
・ご飯のお供 だ。

好きなものを
自分で小皿にとって食べるスタイル。

朝からガッツいてしまう
ボクだった。



Vol.194
早々に朝食を済ませると

歯磨き、
身支度、
登校となる。

とても慌ただしい。

まず初めに飛び出していくのは小学生。

元気な声が玄関に響く。

岩兄さんはテラスから
食後の一服をしながら送り出す。

「しっかり学んでこいよ!」

その声はどこか温かい。



Vol.195
次に出ていくのは中高生。

やはり年頃だろう。
「行ってきます。」の声はどこへやら。

ササッと準備して
そそくさと出ていく。

気になるテレビの占いがまだ流れないユッキーは
ぼーっとテレビの前で睨めっこしていたい。

「ユッキー大丈夫?間に合うん」

恐る恐る聞いてみるが答えない。



Vol.196
黙って見守ると

「やべっ」
と言って飛び出していった。

なんだったんだ?

と思いながら
誰もいなくなった居室にたたずむ。

みんな
登校したな。と一息ついてはいるが
今後このような平穏な日々は来なくなるのだ。

(それはまだ先の話)



Vol.197
子供を送り出してからの仕事といえば

・掃除
・洗濯

である。

しかも
ミーティングが9:30から行われるので
8:15-9:30までの間にこなさないといけない。

高校生ともなると
自分でするのだが、
まだ頼ってくる子もいるので
そこは受けてやるのだ。



Vol.198
掃除もバタバタである。

まず、居室
次に、子供部屋

んでから、トイレに洗面所。
廊下に階段。

玄関周りまで。

ふぅーーー
って行き着く間も無くガンガン掃除する。

気がつけば9:30 五分前なんてこともおおいのだ。

それが【日常】ということを理解するまでに時間はかからなかった。



Vol.199
カゴいっぱいの洗濯物を抱えて
裏の大型洗濯機へ持っていく。

ドラム式の大型洗濯機だ。

クリーニング屋さんが使うようなやつ。
洗濯物をぶち込んで
洗剤を適当にぶち込んで

ドラム閉めてスタート

回っている間に
部屋の掃除機をかける。

動線を考えることが
仕事を効率的にすすめられる



Vol.200
掃除機をかけたあとは
面倒くさくても
床の雑巾がけ

居室を拭いて回る。

拭き終わったあとは
やっぱり気持ちがいい。

スッキリしたところは
心も落ち着く。

旅行して
部屋に入ったとき
気持ちがいいのは

何もなくて
スッキリしているからだろう

あと感覚を
イメージして掃除するんだ。

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