見出し画像

第五話【初戦】(Vol.41-50)

Vol.41
やったことがない『スマブラ』

まずはキャラセレクト。

マリオやらゼルダやら
なんやからかんやら?

時代は流れているのだなと実感。

ふと目をやると
ゆるいキャラがいた。

いかにも弱そうなキャラ。

(こ、こいつ強いのか?)

思わず聞いてしまった
「このピンクのやつなに?」



Vol.42
「あっ、それカービーやで」
ヨシオが教えてくれた。

「弱いん?」

子供たちが、まーまー(弱い)やなという素振り。

特技は相手の技をマネすることができるらしい。

こちらを見つめるカービーが
(ボクを使って)と懇願しているように思えた。

キマッタ
(俺はこいつと共に闘う!)と。



Vol.43
簡単に操作の説明を聞く

子供たちは、さも当然のように
このボタンはキックで
このボタンはパンチ
んで、ここをこうしたら技が出て

と何やら呪文のように教えてくれるが

(それぐらい勉強しろや!)
と心で叫びながら

「へぇ〜ほ〜そうなや」
を繰り返すボクがいた。



Vol.44
(これだけ夢中になれたら楽しいやろな)

そんな思いが心を駆け巡る。

【夢中】

いつからだろう。
この気持ちがなくなったのは。

夢中になれればどんどん
自分の力になっていく。

そう。勉強を【夢中】にさせたらいいのだ。

と思いながら、、、

ゲームが始まる
バトルBGMが鳴った



Vol.45
4人が一斉にバトルスタート

いつ 誰が 誰に 攻撃してもいい
もちろん背後からだってアリ

そんなもんだから
大切なのはポジショニング

(敵に後ろをとらせてはダメだ!)
と心得つつ画面左にスクロール と思いきや

おそっ!
めちゃくちゃ遅っ!

カービー遅いやんけ!



Vol.46
カービーはことごとく
ボクの期待を裏切ってくれる

フワフワと優雅に飛んでくれる。

(おい!カービーよ。今はバトルなんだ。
キミ わかっているのか?)

そう尋ねながらも
優雅にフワフワと
癒しを与えてくれるカービー

ピンクの容姿が かわいい

しかしだ、バトルに可愛さは
いらない!



Vol.47
早速、子供達の洗礼を受ける

必死に移動するカービーを
他の3体が一眼となって
攻撃してきた

いわゆるリンチだ!
これは現実社会ではリンチだ!

汚い言葉では
(ボコられる)という。

おいおい!
キミたち。まて!
早まるな。
こちらは初心者だぞ。

子供たちは
笑顔で攻撃してきた。



Vol.48
一斉攻撃が止まらない。

みるみるパワーが減っていく。
相手を必死に吸い込み
能力を盗ろうとするが

間に合わず

どかーーーーん

と吹っ飛んだ。

ことごとく

吹っ飛んだ。

○ | ̄| _ 
(こんなハズじゃなかったのに)



Vol.49
子供達の攻撃は凄まじかった。

秒でボクのバトルは終わった。
周りはバトルを楽しんでいる。

ヨシオも笑っている。

このバトルはユッキーが勝利した。

しかし、ボクの心は晴れやかだった。

そう。
なぜなら周りが【笑顔】になったからだ。

“試合で負けて、勝負に勝った“ってやつだ。



Vol.50
(実際には、全く歯がたたなかったのだが・・・)
あえて子供達の得意分野に飛び込んで
負ける。

ただ負けるのではなく
圧倒的に負けることで
子供たちとの距離がグッと近くなる

“大人に勝てる“というものを 1つでもあると
それが自信となるだろう。

まずは、距離を縮めることが大事だ。

いいなと思ったら応援しよう!