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第十四話【入浴】(Vol.131-140)

Vol.131
”仕事を効率化する”
”時短する”
”働き方改革”

色々と言われているが、
何のために”時間”を確保しよとするのか。

“子供たちのため!“

と言えば聞こえはいいかもしれないが
めぐりめぐると
結局は

“自分のため“

になると思われた。



Vol.132
まだ仕事のことは何もわかっていないボクだが

これからどっぷり
この世界で生きていく中で

日頃から”繰り返し”行なっていることを
意識してみることから

【改善】が始まると感じた。

提案したことが認められるには
それなりの実績と信頼が求められる。

早くそんな人間になりたい。



Vol.133
まず、
【真似る】ことから始めて

【慣れる】ことが大事だな

ボクが真似るべき対象は
ケンタ兄だ

ちらっとケンタ兄を見ると
事務所の机にドカッと座って
新聞に目を通している

ケンタ兄
(これから学ばせてもらいます!)
心で誓うボク

と同時に夕食の放送が鳴った。



Vol.134
慌ただしい夕食を終えた

やっぱり
自分でご飯を盛るシステムは悪魔的である。

肥満街道まっしぐらになりそうだ。

(しっかりと動かないと)と
心では思いつつ、食べ過ぎてしまった。

夕食の後は、入浴時間となる。

ボクの施設では、
週替わりで男子と女子の入浴時間が変わるシステムだ。



Vol.135
入浴時間は
早風呂→18:30ー19:30
遅風呂→19:30ー20:30
大人の女性→20:30ー21:30
大人の男性→21:30ー22:30

となっている。
大人の時間帯は変わらない。

大人の時間があるのは、
施設職員以外にも、保育園が併設されており
住み込みの保育士さんがいるためである。



Vol.136
初めての風呂に
ボクはドキドキしていた。

雰囲気が全く分からず
勝手もわからないからである。

ふざけているのかな?
静かなのかな?
潜って遊ぶヤツいるのかな?
チ○コ・チ○コと連呼するヤツいるのかな?

安全面、衛生面、精神面の配慮が
求められるなと。
意を決して風呂へと向かった



Vol.137
入浴に割り当てられた時間は1時間。
その中で、子供たちはお風呂に入る。

その日の職員が軽く打ち合わせし、
常に大人が入っている時間を作るように配慮されていた。

風呂場は、4畳ほどの脱衣所と浴室がある。
浴室には、カランが3つと大きな湯船が1つ。
とてもシンプルな作りだ。



Vol.138
初めてのボクは
自分のタイミングで入って良いということになった。

入浴は慌ただしい時間になる。

当たり前のことかもしれないが、
集団ですごしてきた子供たちにとって
”前を隠す”ことはしない。

オールフリーである。

ボクも負けじと
オールフリーで挑んだ。



Vol.139
感心したことがある。

誰も体について
茶化したり、ふざけたりもしない。

プライベートゾーンについても触れることはなかった。

当たり前になっていたことにボクは安心したと同時に

心配していた自分を少し恥ずかしくも感じた。



Vol.140
気を配らないといけないのは
他にあった。

ちゃんと洗えてるか、怪我はないかであったである。

体を洗って
湯に浸かっている
1日の疲れが解きほぐれていく
足を伸ばして入るお風呂は格別である。

子供たちとも何気ない会話を楽しみながら
風呂時間を楽しんでいたら
岩兄さんが入ってきた

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