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Day215 本当の友達とは
2024/2/21 Wed
今日は今年度最後の授業参観日です。
昨日火曜日。
公開授業が終わった。
振り返ると昨年4月。
高学年グループで授業者を決める際
真っ先に手を挙げたのはボクだった。
ボクには自論がある。
子どもたちに
「自分から手をあげなさい!」
という教師は
まずは自分が率先して手を挙げるべきだ!と。
“主体的“という言葉。
それはそっくり教師自身がもっておかなければならないと思う。
学びを辞めた時、
教師の成長も終わるのだろう。
(手厳しいかもしれないがボクはそう思う)
だからこそ
ボクは自分に負荷をかける。
ボクは授業に自信がない。
下手くそだと思う。
この歳になると
ダメ出しをされなくなる。
そうなると
余計ダメになる。
ダメ出しされて
悔しい思いをして
“今に見てろ“を繰り返して
授業が上手くなるだろうし
教師としてのレベルも上がるのだと思う。
そんなこんなで1年が経とうとしている。
ギリギリになって
公開授業となった。
この日まで
指導案検討を繰り返し、
手立てや発問を熟考してきた。
あとは、やるだけ。
45分。
子どもたちと深めていけたら幸いだ。
そんな気持ちで取り組んだ。
教科は【道徳】
教材は“ロレンゾの友達“
主題は“本当の友達とは“
14時 5時間目
眠くなる時間だが勝負だ!
チャイムが鳴る。
「初めに頭に浮かべてほしい人がいます。
それは、普段よく話している友達
一緒に遊ぶ友達。
思い浮かばない人は、こんな友達がいいな
という人をイメージしてほしい。
OK?できた?」
頷く子どもたち。
「じゃ〜聞くよ。
“本当の友達“ってどんな友達かな」
「優しい」
「なんでも話せる」
「喧嘩する」
「一緒に遊ぶ」
普段手をあげない子も手をあげる。
「うん、うん たくさん出たね
今日は、この“本当の友達“とは
どんな友達なのかを
“ロレンゾの友達“という話を通して
考えていくよ」
と切り出し範読する。
ロレンゾノ友達
めちゃくちゃ有名な教材
ロレンゾとその友達(アンドレ、サバイユ、ニコライ)の話。
20年来の友達ロレンゾが故郷に帰ってくることになった。
ただ、噂で会社の金を持ち逃げしたらしい。
見つけたら警察に知らせてくれとの話を聞いた3人が
ロレンゾに対してどうするか?
3人の想いを通して本当の友達とは?を問う教材だ。
1人ひとり意見をもちやすく
参加しやすい教材とも言える。
範読のあと
ICT(スカイメニュー)を使って意思表示をする
赤はアンドレ
青はサバイユ
黄はニコライ
色分けすることでそれぞれの割合を可視化する手立てだ。
ファーストインスピレーション
アンドレ 1人
(えっ!1人かよ。マジで)
↑ここは反省会でも上がった場面。
友達の意見を見て、選択を変える児童が多数見られたとの指摘もあった。
改善策としては、全て集まった時点で教師が結果を見せる方が良いとのこと。
(確かに、、、でもこれも改善点。やってみてわかったことだ。)
たった1人 アンドレを選んだKくん。
他の意見を聞きながらも
意見を変えない。
(変える必要はない。その思いをぶつけたらいいのだ)
ボクは切り返す
「じゃ〜さ。もしロレンゾが本当に捕まると、
逃したアンドレも共犯になるよ。いいの?」
彼は答える
「ボクはロレンゾを信じる。共犯になっても
信じるのが友達やと思うから」
「“信じる“か。そこまで繋がっている絆だね」
サバイユ、ニコライの考えにも切り返していく。
皆それぞれの立場から思いを話していく。
1人の児童が声を上げた。S君だ。
「先生!あのさぁ〜これって正解ないんとちゃうん?」
この呟きでグッと主題に近づける。
「そやなぁ〜3人の考えは別々やけど、
ロレンゾに対してどんな思いなんやろ」
「ロレンゾのためを思ってる」
「ロレンゾが大事やと思う」
「ロレンゾを守りたい」・・・
いろんな想いが“言葉“になって繋がっていった。
そこから再び問う
「ここまで考えてみてもう一度問いたい。
“本当の友達“とはどんな友達だろう」
みんなワークシートに思いを書き込んでいく。
鉛筆が進む子
進まない子。
上を向いている子。
話し合っている子。
それぞれ学んでいる。
自分なりの答えを見つけようとしていた。
あっという間の45分は終わった。
最後、子どもたちから出た
“本当の友達“とは
・相手の話を聞く
・相手を信じる
・相手を尊敬する
・相手を思いやる
初めに聞いたときと比べて
深まったかといえば
十分とは言えない。
もっとツッコミどころはあっただろう。
ボク自身もまだまだ未熟だ。
自分事に返すことでもっと議論できたと思うし
手立てもあっただろう。
その後の反省会でたくさんの助言を得た。
ただ嬉しかったことは、
「板書が見やすい」と評価を得たことだ。
これまでダラダラと子どもの発表を書いていたボク。
端的に要点を書くことができたことは
これまでの成果が出たと喜びたい。
まだまだこれから。
たくさんの失敗を経験値に変えて
子ども達と一緒に 成長していきたいし
より良い教師になっていきたい。
【教訓】
失敗は宝