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第六話【食堂】(Vol.51-60)
Vol.51
ゲームに興じていると
食堂から放送がなった。
「食事の用意ができました。
子供さんは手をきれい洗って
食堂に入りましょう。」
と同時に
ケンタ兄が宿直室から出てきた。
「おーーしっ。ご飯や!いくぞー!」
待ってましたと言わんばかりの勢いである
子供たちはまだゲームの途中だ。
Vol.51
ゲームに興じていると
食堂から放送がなった。
「食事の用意ができました。
子供さんは手をきれい洗って
食堂に入りましょう。」
と同時に
ケンタ兄が宿直室から出てきた。
「おーーしっ。ご飯や!
いくぞー!」
待ってましたと言わんばかりの勢いである
子供たちはまだゲームの途中だ。
Vol.53
食堂は一階だ。
階段を降りて白い廊下を少し歩くと手洗い場がある。
食堂に入るときは全員ここで手を洗う。
一番初めに食堂へ来た職員が
アルコールスプレーを持って待機する。
「こんにちは。」
と挨拶をしてから食堂へ入る。
食堂は白を基調としたデザインで
清潔感に満ちている。
Vol.54
調理場の前には
棚があり、大衆食堂のようにそこからおかずを各自が取るシステムである。
一人一人に盛り付けられたお皿。
主菜・副菜・汁物・ご飯
これが基本だ。
“温かいものを温かいうちに“
これが食堂のモットーなのだろうか?
と思うほど
調理師さんの思いが伝わってくる。
Vol.55
ご飯は各自でよそう
味噌汁は職員が手際よく担当コーナー分を配膳した。
各コーナーがある程度揃ったところで
その日の当番児童が声をかける。
「手を合わせて。いただきます。」
「いただきまぁす。」
にぎやかな声が食堂に響いた。
子供たちが食べ始めたのを確認してから
職員の番となる
Vol.56
職員はテーブルにその日のおかずが並べられており
そこから
好きなものを
好きなだけ
チョイスするシステム
(おぉ〜これはナイスなシステム)
とウキウキしながら
お皿におかずをのせていく。
ずらっと並ぶ
『ご飯の友』に(待ってろよ)と告げて
ご飯をよそいに行く。
Vol.57
大きなジャーを開けると
フワッと湯気が立ち上がった
シ ア ワ セ
お米の甘い香りとともに
炊き上がった温かさが伝わる
ツヤツヤに光ったご飯が呼んでいる
「俺を食べろ!」と
(よっしゃ!任せとけ!)
お椀にご飯をよそう
1回、2回、3回。
まだ乗りそうだ
目指せ!日本むかし話!
Vol.58
これでもか!
とご飯を盛っているボクに
どこからか声が聞こえた。
「お兄さん!そんなの仏さんみたいやからやめてよぉ〜」
振り返ると
ぽっちゃり体型の
The おばちゃん
否
King of Obachan.
“食堂のおばちゃん“こと
安井さんだった。
Vol.59
(食堂さんは大事にしろ!)
と直感が働いたボク。
「す、、、すいません。ついたくさん食べてくて。」
と照れ臭そうに謝ると
「もう!お兄さん!」と
右手をこちらに向けて
まるで肩を叩くかのような手首を返すスナップ。
そう。
関西流のツッコミをしながら
調理場に消えて行った。
Vol.60
(なんだったんだ?)
キョトンとしているボクに
再びおばちゃんが登場した
右手には どんぶり
が握り締められていた。
そう
どんぶりのお椀を持ってきてくれたのだ
「あ、ありがとうございます」
慌ててお礼をいうボク
「たくさん食べてね。」
とおばちゃんはどんぶりをボクに手渡した。