星野源とリプレイスメンツと僕と

こんちゃ、オトナニの一真です。
今日ものすごく寒いですけどみんな生きてるかな。

1.星野源

初めて名前を聞いた瞬間を鮮明に覚えてる。
2015年末、その年の紅白歌合戦の出演者が発表された。
小学生のくせして音楽大好きとか調子のいいことを言っていた僕は白組にある唯一知らない名前を見た。
「星野源」
有名じゃないやつでも紅白出れるのか!誰やねん!と思ったのをよく覚えている。
その年「SUN」の大ヒットがあったこと、星野源という人物は歌手だけでなく、俳優や物書きとしても活躍していることを知った。
僕はすぐにのめり込んだ。
取り憑かれるようにTSUTAYAでCDを借り、Walkmanで流しながら歌いまくった。一度に2千円分も借りたものだから父親にはそこそこ怒られた。
中学生2年生になり、僕は友達の作り方がわからなくなっていた。
1人で放課後家へ帰る途中、ふと近所の本屋に寄った。
元から小説や何か自分を高めるタイプの本をじっと読むことが苦手だったが、エッセイだけは大好きだった。その文章の書き手の人生がそのまま記されている小さな伝記を読んでいる気分になる。自分も大きくなるような感覚が好きだった。

なけなしの小遣いで「そして生活はつづく」を買った。
星野源のエッセイ第1作目。
内容はコミカルに、でもシリアスに現実を書いていた。
星野源と僕はどこか似ているのかもしれないと思うと、学校でうまくいかなくても明るく過ごせるようになった。

その日から何度も何度も読み返してきた。
文章を書くことを仕事にすれば自ずとうまくなっていくのではないかという考えに惹かれ、僕もブログを書き始めた。

星野源の音楽に、文章に憧れた。

大学3年生、今。
星野源のエッセイ最新作「いのちの車窓から2」が出版された。
いつも通り楽しく読んでいた。
しかし、中身を読み進めていくたびに僕とこの人は違うと感じた。
「星野源」という生き方はきっと僕なら苦しい。
けど当の本人はその生き方を楽しみ、それしか生きる道はないと綴っている。

僕は星野源になれないと知った。

2.リプレイスメンツ

11月16日川崎のクラブチッタで「リプレイスメンツ」というイベントがあった。
SEVENTEEN AGAiNというバンドが主催のサーキット、僕は去年初めて参加し、今年もこの日を楽しみにしていた。
このイベントは僕の憧れの舞台の1つでもある。
「雪国」を見た。
同じ2003年生まれ、とても綺麗だと思った。大きいはずのSerbian Nightが人で溢れかえり、すごく小さなところに密集しているような気分になった。
チッタに戻り、eitherを見た。
ボーカルのササキさん以外は年末をもって脱退する。すごく切ない話だと思う。
しかし、ライブはそんな気持ちを吹き飛ばすほど楽しい。
歌って拳を上げてあっという間の25分だった。
その後、pinfu,Kurayamisaka,年齢バンド,健やかなる子ら,yubiori,時速36kmまで見終わった。残るはあと4バンド。
だんだん僕は自信がなくなった。
ここに集まるバンドは「自分のバンドは素晴らしい、自分はここに立つにしかるべきことをやってきた」とみんな信じているように見える。
そう信じてしかるべきだし、実際リプレイスメンツに出るということは誇りに思うべき出来事だと思う。
だからこそ自分に迷った。
僕は正直自分の歌詞やライブに自信はない。
もちろん毎回のライブは全力でやっているし、良いと思って応援してくれる人たちを裏切るようなことはしないよう心がけている。
ただ、otona ni nattemoという4人組が世間に受け入れられ、続いていくということには自信がない。同じ世代のバンドマンに「一生そこで燻ってろ」と言われてしまうだろう。
だから僕は曲を作り続けているとも言えるのだけど。
帰り道1人の電車で涙が出そうになった。

年齢バンド「上京しないで」を聴きながら、諦めそうになった。

3.僕

リプレイスメンツが終わった夜、家に帰ってそのままベッドに倒れ込んだ。
そのまま1時間くらいなにもできなかった。
僕はXに恥ずかしながら本当の気持ちでポストした。

「otona ni nattemo年内残り2回ライブあるらしいですけど、マジで今までと全然違うライブしてみるからみんな見に来て欲しい どう感じるか教えて欲しい」

やる曲を変えたり、いつもとは違う熱いMCをしたりとかそういうことではないんだけど、心意気の問題というか、自分の気持ちに正直に、真っ直ぐにライブしてみようと思う。

僕は人前で本心を言うのが怖い、とにかく人に嫌われたくない。
自分の価値は人に優しくすることで、みんなから好かれていることだと思っていた。
でもそれは苦しくて、もうそろそろ無理になってきたなあと思う。
優しくするのが無理なのではなく、誰にでも優しくするなんて無理に決まってる。僕は僕が嫌いな人にまで気を遣って一体なにをしたいのだろうか。
ライブくらい正直な感じでやっても許されるんじゃないだろうか。

そういう思いでライブやってみます。
なんかこれ伝わるのかな()

ブログにしろ、ライブにしろこういう表現は全部恥ずかしいと思ってしまうんだけど、もうバンドをやっている以上それは乗り越えなければならない壁だということでこれを投稿する。

両親が見ませんように!!!!!!!!!

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