ブラックサンダー駄菓子か否か問題
時々こういう感じの駄菓子ランキング的な情報を目にするんですが(みんなのランキングで自分が寄稿してたりもしますが笑)、順位自体は特にアレなので触れないでおくとして、
いや、触れとかないと意味がわからんか。
この記事では1位うまい棒、2位ブラックサンダー、3位ベビースターという順位だったんですが、面白かったのはコメント欄。何が面白いって、
「ブラックサンダーは駄菓子じゃない」
「ベビースターは駄菓子じゃない」
というのがちょいちょいあることです(笑)
この駄菓子・駄菓子じゃない問題というのは時々起こっていて(どこでだろう)、以前「だがしかし」という漫画の中でも「ヤンヤンつけボー駄菓子か駄菓子じゃないか問題」というのが取り上げられていたように記憶しています。
あったあった。2巻。
「ヤンヤンつけボーは値段が高いから駄菓子じゃないかもしれない」ということが題材に。
物語上は「遊び心があるから駄菓子!」という結論に。
宮永的には
「駄菓子はみんなの心のなかにあるのでその人が駄菓子と思えば駄菓子」
で良いと思うんですけど、一応駄菓子屋やってるし駄菓子屋文化を残す活動してる身なのでちょっと掘り下げて見ようかなと思います。ブラックサンダー駄菓子か駄菓子じゃないか問題。
一部の人が駄菓子として拒絶してしまう理由
まずなんで30円で駄菓子屋に売ってるものが「駄菓子じゃない」とされてしまうかについて考えたんですが、以下の感じじゃないでしょうか。
・駄菓子としては新しい(1994年発売)
・コンビニやスーパーで売っているイメージがある
・サイズや味、土産物展開などの派生品が多い
・駄菓子っぽくない洗練された味と、レトロ感のないジャケットデザイン
自分で書いてて思うけど、これ、わかるな~笑 一言でいうと「なんとなく、なんかちがう」ということだと思うんですよ。
そしてその理由が主に上記だからじゃないかなと。とにかく一番大きいのは「子供の時に駄菓子屋で買った覚えがない」ということなんじゃないでしょうか。
上記をひとつずつ補足すると、94年発売というのについては、まあプレイステーションや64をレトロゲームというジャンルに入れて良いのか、というのに近いかなと笑 ブラックサンダーの発売ももう26年前なので充分に歴史があるんですけど、90年代というだけであんまりレトロ感が無い気がしちゃうもんだと思うんです。
販路については、どうももともと九州ローカルの流通で、その後セブンイレブンの流通ルートから広がっていって、味も良くて安いということで完全に全国に定着したみたいなんです。そしたら駄菓子屋に置かれるのがコンビニより後ってことになると思うので、駄菓子屋で売ってるイメージを持たれてないのもなんだか納得。
あと、やっぱり味が良いですよね。普通にチョコレート菓子としてレベルが高い、高すぎる(埼玉ギャグ)と思うんです。30円でこんなの出されたら、そりゃ全国流通が定着もするし、派生品もたくさん生まれるし、内村航平選手も常食すると思うんですよ。
ということで、謎の拒絶感というか違和感、宮永もわかります笑
駄菓子とは(大人が思う、駄菓子とは)
だがしかしの中にも定義の話がありますが、これも別に定義づけする必要もないとは思うんですがそういう前提を作らないと話がスムーズに進まないので一応考えてみました。
・昔からあって、子供の頃駄菓子屋で見たり買ったり食べたイメージや記憶がある
・安い
・スーパーやコンビニに置いてない
・ジャケットのデザインが野暮ったい(そこがレトロ感があって良い)
・子供の頃は食べてたけど大人になった今は食べない類の味
こうだとすると、ブラックサンダーは安いという所しか満たしていないので、駄菓子というくくりから弾かれがちになってもやむなしかなと思います。
でも、昔ながらの専業駄菓子屋で、おばちゃんが駄菓子として仕入れて店に並んでるなら、ぜひ駄菓子として認めてやっていただけると幸いです!笑
ほかにも駄菓子屋で売ってるんだけど駄菓子としては拒絶されてる感のあるものって色々あるんですけど、そこはまた別の機会に触れていきましょう。
ところでメーカーさんがもし新しく安価で子ども向けのお菓子(駄菓子屋に置かれるようなイメージの)を開発されるのでしたら、ぜひパッケージのデザインを、洗練しすぎずあえてちょっとノスタルジーを感じる野暮ったさを持たせるくらいに、という選択肢を検討していただけると大変幸いです(笑)
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