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承認って、なぜ繋がる時代に大事なのか?-199号-

(2020年8月7日サロン向け動画を記事化しております。)


以前、『Niziプロジェクト』の「叱る」と「褒める」において、「褒める時はセンスを褒めて、叱る時はスキルを叱りましょう」というお話をしたのですが、
その中で、サロンメンバーのうめC先生から「実はその下に広がっている『承認』という話が、すごく大事ですね」というコメントをいただきました。

この、JYParkさん(Niziプロジェクトのプロデューサー)に学ぶコーチングのお話というのがすごく良いので、返歌というかたちで解説します。

今日は、
・なぜ、つながる時代の中で「承認」が必要で、ものすごく大事になっているのか?
・つながる時代の中で、「承認」をベースにした4つの条件を満たしている組織が幸福度(ハピネス度)も高いし生産性も高い
この2つを話していきたいと思います。

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たった1つの質問からみえた、「承認」が大事である理由
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うめC先生のnoteでは、以下の3つの承認を大事にしましょうと言っています。

  1. 相手の存在を認めること

  2. 変化や違いを認めること

  3. 成果や成長を認めること

3つの承認の中で一番大事なのは、1つ目の相手の存在を認めることです。これを、英語では「acknowledgement(アクノリッジメント)」と言います。

具体的に言うと、

  • 組織の中で「山田さん」「吉田さん」「あなた」だと、ちゃんと見分けられているか?

  • 上司はあなたのことを「部下A」「部下B」ではなく、「〇〇さん」だと思ってくれているか?

  • 上記2つを、自分でも認識できているか?

ということです。

なぜ「acknowledgement」が大事なのか? その答えは、Googleが言っているたった1つの質問でわかります。Googleは、部下の人たちに「上司はあなたのことを部下A・Bではなく、“あなた”として認めていますか?」という質問をして、7割の人がイエスと答える組織はクリエイティブになる、と言っています。

部下A・Bな状態だと、「どうせ僕は替えが利く存在だと思われてるし 」って部下は考えてしまう。
そして、「組織の中で失敗したら、別の人間に挿げ替えられるかもしれない。挿げ替えられるくらいなら、失敗しそうなことはやらないでおこう」ってなるんです。

さらに言うと、「部品としての役割」だと思われているなら役割の中だけでやっておけばいいや。
役割以外のことをやっても「なんで部品が役割以外のことを言うんだ!」って言われるし、ってなる。その状態では、良いアイデアが出ません。

この「上司はあなたのことを、部品ではなく“あなた”だと認めているか?」という「絶対的真理安全性の話は、もともとどこの研究から出たかというと、病院です。

医療事故が多い病院と医療事故が少ない病院を比べたときに、「あなたの上司は、あなたのことをあなただと認めてくれていますか?」という質問に、
「上司は『私』だと思っていないです」と答える病院であればあるほど、医療事故が多いです。
なぜかというと、看護師の人たちは考えてしまうんです。上司は私のことを「部品」だと思ってるから、「そんなこと言ってる暇があったら部品としての役割をやれ!」って怒られるだろう、と。だから、変化に気づいても言いません。
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人間が一番嫌なのは退屈です。
変化は退屈の中では“ごちそう”なので、本来であれば何か違ったものを見つけたら、「アレ大丈夫かなぁ?」って人に話したくなる。
でも、部下A・Bな状態だと「何か言ったら怒られるんじゃないか?」「そんなこと言ってる暇があったらこっちのことやれ、って言われるんじゃないか?」とみんなが考えてしまう。
そうすると、変化に気づいても言わなくなるし「自分は部品としてのことだけやってればいいや」となって、クリエイティビティがなくなります。

大事なことは、(J.Y. Park さん風に)「アナタガアナタデ、ウレシイデス。ダカラ、今日モ〇〇サン二会エテウレシイデス。次ノステージ二、今カラ、ワクワクシテマス」みたいなことを言う。

叱るときも、「ボクハアナタノコトヲ、前ノステージデハ一番褒メタト思イマス。ダケド、アナタカラハ前回カラ練習ノ成果ガ見エマセン」と言う。すると、

  • 「ちゃんと私を褒めてくたことを覚えてくれてる」

  • 「ホントはここまでいけるはずなのに、まだここで留まっているって見てくれてる」

  • 「ロボットじゃなくて、私を私として見てくれてる」

というふうになって、みんなが「ちょっと、こういうことに気づいたんですけど……」って言ってくれる。何か失敗したとしても、その失敗を糧として見てくれるようになります。

相手の存在を認めている組織は、どんどん失敗を晒せるからチャレンジができるし、何かおかしいことになったらすぐに話ができるから変化に気づきやすくなる。結果的に医療事故のような失敗も減る、ということなんですね。

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「承認」は、私たちの成長を加速する
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僕が考える「クリエイティブな組織」を見分ける一番の質問は、、、

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