けんすうのTweet (X) 連投に学べる感情やりとり(アサーティブコミュニケーションへの入口)-305号-
(2024年8月30日の解説動画を記事化しました)
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▼けんすうさんと落合さんの往復ポストから
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けんすうさんとインフルエンサーの方とのTwitter (X) での往復ポストが素晴らしく学びが深いので解説するよということでございます。
一昨日、けんすうさんと落合陽一さんがTwitter (X) 上で、全部で8往復半のやり取りをされていて。けんすうさんも落合さんも、数十万フォロワーをお持ちの方々が、短期間で8往復半もやりとりをすると、「一体何が起こったんだ!?」みたいな形で心配する方が非常に多くて。
一方で、僕はこのお二人のやり取りを見ていて、ものすごく淡々とお二人らしいやり取りがされてるなと思って。特にけんすうさんの、こういう状態の時のツイートの仕方ってものすごく勉強になるので、解説をしてみたいと思います。
3つポイントがあって。1つは「感情について語ることは良くて、感情的に語ると良くない」っていう話と、もう1つが「良い悪いではなく、好き嫌いという、自分の主観を正直に答える」っていうことなんですよね。 で、あと1つが、結局、好き嫌いっていう主観って、あくまで 自分が知っている範囲の中でしか決まらないので、自分が知っている範囲が限られていることをわからないってことを隠さずに、いや、わかんないんですよ。まだ見てないんですよ。ただ、僕が見てる範囲ではこういうことが好きで、こういうことは嫌いですねっていうことを素直に言うっていう。
この3つが、ネットの時代ですごく大事だなと思ったので、共有したかったんですね。
で、ちなみに最初にポジションをはっきりさせとくと、僕はこのけんすうさんと落合陽一さんの往復のポストについて、けんすうさんのポストが学びがあるなって思ってるだけで、ここで起こったやり取りの元ネタに関して意見を表明するつもりもないし、この往復のポストの中の落合さんのポストについては、一切コメントをするつもりはないです。だし、僕は落合さんもけんすうさんも本当に昔から知っていて、お二人とも、ものすごく尊敬する方々だなっていうことを前提条件に話すんですけど。
どうしても、インフルエンサーの方々が長文のポストをやり取りすると、「なんか言い争ってるの?」とか 「なんか喧嘩をしてるの?」とか、ともすれば思ってしまいがちなんですよね。
ただ、これあくまで僕の主観なので、けんすうさんのポストを見てると、もう本当にけんすうってこういう時に感情を波立てず、冷静に1つ1つお互いの見ている世界をすり合わせていくことによって、相手の人格を否定するわけでもなく、相手の言ってる議論を否定するわけでもなく、お互いが見えてる世界ってのが、お互いが見てる範囲が違う中で、どこにズレが生じていて、そのズレの直すところがあるんだったら、どこを直すんだろうっていうことを非常に丁寧に分解していってるなっていうのがめちゃめちゃ勉強になるんですよね。
多分けんすうは、8往復半のポストの一個一個は長文なわけなんですけど、多分ね、彼は感情を1ミリも動かしてなくて、ただ言われたことに対して、自分が見えてる世界を相手にちゃんと伝わるようにして、その自分が見えてる世界の中で、自分の好き嫌い、右を選ぶのか左を選ぶのかっていう行動基準を淡々とやってるだけだから、周りから見ると、なんか感情的になって、ついつい言葉が溢れちゃってるんじゃないの、みたいなことを思うんですけど、これ多分けんすうはBotモードだなってぐらいな感じだと思うんですね。
こういうのを、Botモードっていうよりかは、感情について話すけれども、感情的にはならないコミュニケーションの仕方っていうことと、お互いが見えてる世界っていうものが、何を知っていて、自分は何を重視しているのかっていうことが違う前提の中で、そのズレを修正していきましょうっていうコミュニケーションの技術に、「アサーティブコミュニケーション」っていうのがあるんですね。「アサーション」っていう言い方をしたりもしますけども。
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▼ アサーティブコミュニケーション
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このアサーティブって何かって言うと、攻撃的なアグレッシブでも、 いやいや、もう答えられません、みたいな、ディフェンシブになるわけでもなく、中立的に話していくっていう技法で。
元々、アサーションとかアサーティブコミュニケーションって、アメリカってどうしても人種差別だったりとか、マイノリティの方々がメジャーな方々に対して上から言われざるを得ない、権力の中で押しつぶすようなコミュニケーションをせざるを得ないっていう時に、マイノリティ側の方が感情的にならず、自分たちというものは、何が譲れないのかっていうところをコミュニケーションするために生まれた技法で。
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