なぜ、テレビはネットに追いつけなくなったのか?構造的転換を解説-170号-
(2022年7月15日のサロン向け解説動画を議事化しております)
今日はジャーナリズムが新しいフェーズに入っているという、「ジャーナリズム2.0」の話をしたいと思います。
最近、テレビのメディアよりもネットのほうが、報道が明らかに進んでいっています。ガーシーさんが「嘘の正義よりも真実の悪」ということで、当選を果たしているわけなんですけれども、この裏側には「バリュー・スライシング」からの「リバンドル」という、情報の中でとても大きな動きがあるんですね。
これを解説していきたいんですけど、1点だけ注意があります。
説明上、安倍元首相の殺害事件の事例などセンシティブな内容も入ります。
心が落ち込んだり、怒りに引っ張られたりする方はその部分は飛ばして、最初と後ろの「まとめ」だけを見ていただければと思います。
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「ジャーナリズム2.0」とは?
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最初に……安倍元首相の殺害に関しては、こういったテロで歴史が進むことはないと思います。
特に今回は、犯人の思い込みだったり、思い込みができ上がる裏側にいろいろな事情がある。宗教の課題があるのかもしれないし、なぜ安倍元首相のせいだと思い込んでしまったのかとか、いろいろな背景があると思います。今日はその話には触れずに、あくまでも「ジャーナリズムの構造が変わっている」という話をしたいと思うんですね。
「バリュー・スライシング」と「リバンドル」はものすごく大事な言葉です。わかりやすくいうと、今までのテレビは、テレビが番組を全部制作して、番組表を決めて、ユーザーに流すという「製造」「編成」「放送」の3つの機能が全部一緒になっていました。これがYouTubeによってどうなったかというと.....。
だれもが番組をアップできる。
しかも「この順番で見るといいよね」という番組のミックスリストを作る。編成もみんなができる。
さらにYouTubeの配信は、アプリで見ることもできれば、ソーシャルで埋め込んだりしていろいろなところで見られるようになったんですよね。
こういうふうに、今までは1つのプレイヤーが全部まとめてやっていた工程を、「製造」「編成」「配信」の3つのプロセスに分割する。価値を分割するから、「バリュー・スライシング」です。またUUUMという会社のように、まとめる人たちが現れる。
このような、もう一度まとめ直す=リバンドルという行為になるわけです。報道やジャーナリズムによって、「バリュー・スライシング」「リバンドル」が起こって、ものすごい情報速度革命が起こっているという話が、「ジャーナリズム2.0」です。
そこにおいて、ひろゆきさんが「切り抜き経済圏」を発明したがゆえに、ジャーナリスト議員を作ることをものすごく加速させている、というお話をしていきたいと思います。
ナーバスな話に入るね(心が落ち込んだり、怒りに引っ張られたりする方は、以下の節をとばしていただければです)。
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「ジャーナリズム2.0」の構造
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