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Q. あなたの夫婦は男性版産休に賛成?反対?

昨日ついに育児・介護休業法の改正法(男性版産休)が衆議院本会議で成立しました。

男性版産休・育休に関する動向は、産後直後の家族の生活に非常に大きな影響を与えること。
TwitterなどのSNSでも注目度が高く、本当に大きな社会課題なんだなと実感しています。

同時に、みなさんの反応は必ずしもポジティブなものだけではなかったんですよね。
決して改悪ではないのですが、何が改定されて、残っている課題はどこにあるのか、少しまとめてみました。

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♦ 具体的に何が変わるの?

改正法による変更点は、Business Insiderさんの記事でわかりやすく解説されているのですが、すごく簡単に説明すると、注目は下記の5つです。

・産後直後の取得しやすさが向上
・産休中に仕事をすることができる
・男性版産休・育休取得に対する
企業から従業員への意思確認が義務化
・非正規雇用者の取得ハードルが下がる
・大手企業の男性育休取得率公表が義務化

♦ 男性版産休への反応は?

男性版産休・育休取得を促す上で、大きな一歩だとは思うのですが、みなさんの反応はどうでしょうか。

「Yahoo!ニュース みんなの意見」が実施しているアンケートの速報を見ると、今回の改正法に対し必ずしもみなさんが期待を抱いているわけでないようで、取得のハードルは下がらないと思っている方が75.8%という結果になっています。

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では、改正があっても取得ハードルが下がらないと思われている理由は何なのでしょうか。

SNSに投稿された意見などを見ていると、理由は大きく下記の分類に振り分けられそうです。

・企業側は本当に取得させてくれるのか、パタハラを受けないか、業務負担的に本当に休めるのかという仕事上の不安
・取得した時の収入減に関する経済的な不安
・取得しても夫が本当に家事・育児ができるのかという夫婦間の役割分担に関する不安

今回の改正だけでは解決できない、不安がまだまだたくさんあり、企業内・家族内での調整が今後の大きな焦点になりそうですね。

♦ 夫に産休・育休をとってほしくないと思う理由

改正があっても取得ハードルが下がらないと思われている理由のひとつだったのが、取得しても夫が本当に家事・育児ができるのかという妻側の不安

私たちも色々と調査をしているのですが、2019年10月に実施した男性育休に関する調査ではこんな結果が出ました。
回答者の約半数が、「夫に取得してほしくない」と思っているんです。

05.男性育休への期待値

もちろん理由は様々なのですが、大きな理由は育休を取得してもあまり家事・育児に貢献してもらえなかった経験と、そうなるのではないかという不安

調査結果によると、3割以上の回答者が、育休取得中の夫の家事・育児時間1日当たり2時間以下だったと答えています。

03.「とるだけ育休」の現状1

♦ 男性版産休・育休にはいいこともたくさん!

一方で、男性の育休に対する満足度が高いと、妻の身体的負担や、心理的負担が軽減されることも明らかになっています。
身体的負担、心理的負担ともに、育休満足度が高い方が負担に感じる度合いが少ないようなのです。

07.夫婦幸福度の最大化1

08.夫婦幸福度の最大化2


仕事上の不安、経済的な不安など、夫婦だけではなかなか解決できないこともたくさんありますよね。
でも、夫婦間の役割分担に関することは、2人で話し合うことで解決できるかもしれませんね。

♦ 家族Q(カゾキュー)とは

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「家族」って誰もが想像できるものなのかもしれないけれど、
その姿も、あり方も、価値観も、実は果てしなく多様で、
積み上げてきたたくさんのストーリーの上に成り立っているもの。

家族Q(カゾキュー)は、
そんな家族のストーリーとともに、
家族の多様性を発見し、学び、語る場所です。

♦ 調査結果や画像のご利用について

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