理知を継ぐ者(13) 全体を知ること②
こんばんは、カズノです。
【補足】
さて、物議をかもした「ヤレる女子大学生RANKING」とは当該企画の16分の1にも満たない構成で、おまけに主たる内容でもないという話でした。
付け足しておくと、「ヤレる[ギャラ飲み]」ページは、SPA!誌同号のメインでもありません。まあ特集といえば特集と呼べるのかも知れませんが、優先順位はだいぶ低いほうです。表紙を見てみましょうか。
「やってはいけない借金」「踏み倒し策から借り換えまで」「月30万円ポイント錬金術」といった活字が目立つこの号では、どうもカネにまつわる話題が主のようです。そんな号の表紙の、左上に出ているのが今話題にしてるページの扱いです。
そしてそこには「ヤレる女子大学生RANKING」の文字はありません。あるのは「ヤレる[ギャラ飲み]」です。
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今一度、「量の問題ではない」という言い方は出来ます。ですので、もういちど前回の、同誌の「ヤレる[ギャラ飲み]」記事を見て/読んでもらえるでしょうか(拡大すれば読めます)。
ここで同誌が「ヤレる/ヤレない」という視線で見ているのは「女子大学生」ではなく「女性全般」ですよね。
「オンナと『ヤレる』方法として、今は『ギャラ飲み』がある」、それがこの記事全体の主眼です。
むろん記事中でも何度か「女子大生」なる単語は出てきますし、ヤリやすそうな印象も与えてはいますが、「女子大学生」のみに焦点が当てられているわけではありません。
「ヤレる女性大生」が女性への差別視だとするなら、それより遥かに「ヤレるギャラ飲み」のほうが問題になるはずです。
【ピンポイント引用の危険】
なぜ山本は「ヤレる[ギャラ飲み]」全体ではなく、「ヤレる女子大学生RANKING」だけを問題視したのか、それが分からない、というのがおれの感想だってことですが、今は山本の話は置きます。
べつに暴露や晒しをしたいわけではないので、山本とSPA!との騒動に関してはあとでちゃんと話しますが、とりあえず受講生Dの記事に戻りましょう。つまり「全体」を知らないとこういうことも起こりうる、という話です。
「生娘シャブ漬け戦略。田舎から出てきた右も左も分からない若い女の子を無垢・生娘な内に牛丼中毒にする。男に高い飯を奢って貰えるようになれば絶対に食べない」
という発言は、受講生Dにしてみれば、「もうこれだけで十分に差別意識、ハラスメント意識が表現されている」ものだったのかも知れません。だから「当時」は、あの記事内容で十分だと思えたのかも知れません。それは、Dに賛同した署名者の方々も同じだったのかも知れません。
けれど、です。
本当にそうかどうかは分からないし、しかも、もっと深刻な問題がその講義全体にはあったかも知れないんですよね。
ピンポイントで取り上げられた「生娘をシャブ漬けにする」とは、「全体的な主旨」を抜かして受講生Dの「何か」に触れただけかも知れません。
その箇所以外にも、いろいろ問題があるのに、それら問題を一切抜かした恣意的な引用になってる可能性だってある、ということです。山本のSPA!誌告発のように。