百年前のパンデミックと比べてみた(2022年07月末時点)
去年の今頃から比べてみると、世間はより、この疫病に飽いたように思える。
世界人口の6割がワクチン接種を完了し、2022年2月をピークに感染者数は世界的に減少傾向にある。ワクチンの効果もあって致死率は明らかに低下しているが、この一年間だけでも全世界で100万人が命を失った。ワクチンが効きづらい亜種が隆盛し、これまで亜種の感染歴が低かった日本や台湾では過去にない感染拡大が起きている。
この記事では、パンデミック被害の相対化を目標として、100年前の「スペインかぜ」と、現代の「新型コロナウイルス」との月次死者数を比較している。
100年前の日本と、現代のイタリアとを比較しているのは、双方の全人口が似通っていて同規模の比較になるためで、それ以上の意味は無い。
現代イタリアでは毎年、冬に感染死者数のピークが来ているようだ。それでも直近のピークは、前年のピークよりは小さくなってはいる。
各年のピークは現代のほうが低いが、累計すると死者数17万人を超えている。100年前の「スペインかぜ」の死者数累計21万人に、近づきつつあるようにも見える。
世間の興味を確かめようと、Financial Timesの全世界死者数の傾向と、Googleトレンドを並べて見てみた。22年2月頃のピークを境に、Covid-19の死者数も、検索ワードとしてのcovidの人気も、明らかに低下している。
何をもって、この感染騒ぎは終わるのだろう?
pokemonとcovidの検索順位が入れ替わるころには、この騒ぎも終わりだと言っていいのかもしれない。いつになることやら…。来年の今頃にはもう、こんな記事を書くのが意味がないほどになっていると、よいのだけど。