強み発掘の全て、そしてその生かし方
プロローグ
僕が強みの概念と出会ったのは社会人になった年だった。
勝間 和代さんの本や、当時アルファブロガーだった外資系金融機関に勤める方(名前は忘れた)が、ストレングスファインダーやMBTI等を紹介していて、自分は何が得意なのか?どんな特徴を持っているのか?それらを理解し、仕事に生かすことで高い成果に繋げ、キャリアと収入アップに繋げていく発想は非常に合理的に感じた。
今だと元P&GでUSJの再建で一躍有名になった森岡 毅さんなんかも強みの重要性を説いていて、強みの重要性を聞いたことのある人は14年前よりかなり増えたと思う。
ただ、この『強み』をきちんと理解していると、自信を持って言える人は意外と少ないんじゃないかとも思う。
かくいう僕も、強みを長年理解した気になっていた。
ストレングスファインダーやMBTIを受けてその結果を友達と議論したこともあったし、ストレングスファインダー大好き上司やメンターの下、どうやって自分の強みを生かして高い成果を上げるかなんかも議論したこともある。強みをもとに仕事を振って貰ったり、意識的に強みの生きそうな仕事を獲りにいったりしたこともある。
それなりに強みを意識して働いてきたと思っていた。
ただ、強みの概念を知ってから9年後、とあるきっかけで僕は表面的にしか強みを理解していなかったことに気付く。
強みは「自分自身にとって当たり前にできてしまうこと」と言われている。
それ故、「達成感が無く、強みを自覚することは難しい」とも言われている。
努力してできるようになったことは褒められて嬉しいので記憶に残るが、強みは褒められても「そんなの誰にでもできるでしょ…」と右から左へと流れて記憶に残りにくいとも言われている。
つまり、自分が1番高いと思っている能力より、更に高い能力(強み)に気付けずにいる可能性が高い。
それ故に、何個も診断ツールを受けたりして、取りこぼしが無いか新しい診断ツールを見付ける度に受けてきたし、結果的に新しいものが出てくることが無い状態まで進んだ。
そんな中、当時入っていたオンラインサロンで強み発掘コンサルを受けないかと言われ、「どうせ何も出てこない」と思ったのだが、付き合いもあるし3時間程度なら捻出できるからやってみるか、と大して期待せずに受けた。
その結果、僕は強みに関して表面的にしか理解していなかったことを知る。
強み発掘コンサルを受けて得られた新たな気付きは2つあった。1つ目は抽象的な能力がより個別具体化されたこと。2つ目は強みが強化される環境や状況があること。
僕の場合、これまで「分析力」や「抽象的思考能力」と言われていたものが、『少ないサンプル数で物事を体系立てて理解し、かなり精度の高い仮説を立てられる』と個別具体化されて解像度が上がったのが1つ目。
但し、これは診断ツールで出てきた内容から自分なりに咀嚼していた内容とそこまで大きな乖離は無かった。
大きな発見になったのは2つ目。『逆境下に置かれると高いパフォーマンスを発揮する』だった。
思い返せば僕が成果を出せた時はいつもこれだった。
小学校で学力が伸びた時、高校受験、大学受験、就職活動、転職活動、海外転勤、全て思い通りにいかなかった後、追い込まれてからなぜか一気に道が開けてきた。
それだけではない。順調だったり、自分が有利な状況だったりすると、パフォーマンスが落ちることも感じていた。
そして強みが強化される状況を知った後もこれは続いた。
現職への転職は、1次面接しか終わっていない段階で年内に辞める旨を上司に伝えた後に決まった。
現職での昇進も、実は別の候補者でほぼ決まっていた所から社内評価を一気に上げて覆した。
僕が今率いているチームは就任時、社内からクレームが沢山入る状況だったがそこから1年で優秀な人が集まる強いチームと社内外で評判になった。
今回のアメリカ転勤も、このポジションに決まらなかったら退職すると決めたら受かった(※その前に3回別のポジションに落ちている)。
実はこの中には、逆境を意図的に作って成果に繋げたものもある。
強みを理解したところでなんなのか?と思っていた人もいるかもしれないが、強みを理解することで自分の強みが生きる職種や仕事を選べるし、何より強みが強化される環境や状況を自ら選べるようになる。
こうすると、高い成果に繋がり、昇進にも年収アップにも繋がっていく。
強みを理解することは、生涯を通じて高いリターンを出す。
これは僕自身強く感じていることだし、冒頭でお話した勝間 和代さんや森岡 毅さんも説いている。
このnote執筆にあたって会社員、経営者、起業家、副業家、専業主婦、ニートと幅広い人に強み発掘コンサルを実施し、どんな人にも「強み」と「強みが強化される環境や状況」があることを確認した。
あなたが今どんな状況であれ、今より高い成果を出したいと思っているのなら、思い切って強みの理解を一歩深める扉を開けて欲しい。
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