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青年よ、どこに向かう


青年期。好奇心旺盛で力に溢れ、夢に胸を膨らませる年代。同時に、自分が何者かがわからず、模索し、あがき、悩み続ける年代でもあります。
キャリコンの現場でも「向いていることが分からない」「自分が何をしたいかが分からない」という相談を多く受けます。青年期はアイデンティティーが確立される年代。アイデンティティーの確立がどういう状況であるかでその後の人生が大きく変わってきます。
マーシャは青年期におけるアイデンティティーの確立を4つのステイタスに分類しました。
1)アイデンティティー達成型
どの方向に進んでいくべきかを自分で決できる人たちです。彼らは職業や思想を自分の意思で選び、積極的に関わっていこうとします。誰にでも自分自身で意思決定をしなければならない時は訪れます。その時、問題に真剣に取り組んで解決して来た人達が自己のアイデンティティーを確立していくのです。
2)モラトリアム型
決定を保留し、解決を先延ばしするタイプです。必ずしも悪いというわけではありません。正しい決断をしようと模索しているということであり、アイデンティティーの確立に至る過程だとも言えます。
3)早期完了型
予定された道を自分の道として歩むことに抵抗が無いタイプです。親や他人の価値観を受け入れ、それを自分のアイデンティティーとして確立します。2代目として親を受け継ぐ人は多くいますが、その中でも自分自身がなく、親が作った価値観をそのまま生きている人たちがこれに当てはまります。決められたものを受け入れているわけですから悩んだり葛藤することがあまりありません。
4)アイデンティティー拡散型
自分で考え、選択しなければならない状態になると、どうしたらいいかが分からず混乱してしまうタイプです。社会や組織に背を向けて、自分の方向性を明確にしようとしません。思いつくままにあれこれと考えて、絞り込むことをしないため、指向が曖昧なままです。これまで危機を経験していないか、経験しても真剣に取り組んで解決してこなかったのが原因です。
自分が何のために存在しているのか。それは生涯をかけて明らかにしていくものです。しかし青年期においてその方向すら見えていなければ、職業だけでなくあらゆるチャンスを失いかねません。
4つのステイタスを見ればアイデンティティーの確立とは、真剣に取り組んで解決してきた経験の集積だとわかります。
生きていれば、目の前に次々と新たな問題が発生します。現れる問題の数々。実は人生を築くための素因であり資源なのです。そこから逃げるか、取り組むか。姿勢の違いが生き方の質を決定づけます。
青年期は人生で最大のエネルギーを持ち最大の可能性を秘めた時期です。そこでなすべき最も重要なこと。人生の方向付け。それが正しくできなければ莫大なエネルギーも可能性も無駄になります。キャリコンはそのための絶好機。ぜひ活かしていきましょう。


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