マイナス感情の退治法


イライラする。頭にくる。怖い。恐ろしい。不安。悲しい。寂しい。わびしい。

こうしたマイナス感情、嫌なものです。襲ってくるものを避けることはできませんが受け入れることも難しいもの。跳ね返すことも受け入れることもできないと、人はフリーズ状態に陥ります。思考停止。前進不可能。

悪いことにマイナス感情は前進しないでいると自己増殖を始めます。実際以上に恐怖となり、不安に陥り、悲しみにくれてしまうのです。

マイナス感情は一人が大好き。一人でいる人の内に巣くい、増殖します。
一体どうしたらいいのでしょうか。こんな時こそ役に立つのがキャリアコンサルタントです。

マイナス感情に支配されフリーズしている状態では何をどうすればいいのかもわからなくなっています。そんな時はとにかくすべてを吐き出してしまうことです。思いのありったけを話し切ることです。

コンサルタントは「傾聴」を心がけています。そして共感していきます。相談者がイライラするのであればともにイライラし、悲しければともに悲しみます。マイナスを分かち合うわけです。

その後、コンサルタントからはこんな質問が来るかもしれません。「いつから感じ始めたのですか」「その感情にいたったエピソードを教えてください」

これは負の感情の源泉を探るための質問です。いらだちや悲しみといった
掴みどころのないものを合理的に捉え、客観的に分析してみようという試みです。
原因を理解するだけで感情は冷静さを取り戻すものです。

先日、こんな相談がありました。嫌な先輩に職場で嫌味を言われ、毎日が憂鬱で仕方がない、という悩みです。そこで今の感情をとにかく思いつくままに言葉にしてみることをお願いしました。相談者は話をするうちに、気づいたことがあると言い始めたのです。

先輩の嫌味がはじまったのは自分の仕事の失敗がきっかけだった。そもそも自分は他の人より仕事が遅い。そのことに先輩はイライラしている。けれど仕事が遅いことをズバリと言えない。だからねちねちとした嫌味につながっているのではないか。

そうだとしたらどうすればいいのか。話は解決策を探る方向へ展開しました。そして次のように結論付けたのです。

先輩のようなタイプは仕事ができる人間を尊敬するもの。ならば仕事を頑張り、結果を残していけばいいのではないか。仕事で見返すことで嫌みはなくなる。それどころか、一目置くようなるかもしれない。

マイナス感情によって思考停止していたものが感情を治めることで前進し始めた、ということでしょう。

感情をコントロールするのは理性です。嫌な感情ほどコントロールする必要があります。
コントロールは言語化と客観視によって実現します。

言語化と客観視。この二つは難しいものですが極めて重要です。けれども信じられないほどの効果があるもの。マイナス感情退治の魔法のテクニックです。

それを一人でやるのは至難の業です。だからマイナス感情は一人でいる人に巣くうのですね。そこでキャリアコンサルタントの出番となるわけです。聞き役であると同時に別の視点を持っている人。それを職業にしている人。それがキャリアコンサルタント。ぜひとも利用してみてください。

いいなと思ったら応援しよう!