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バッティングのポイント④

野球初心者の息子は、バットを振り回すだけの状態だったので、それを改善すべく、バッティングを5つに分解して、いちいちチェックさせるようにした。前回までで、「構え」で意識することを3つ取り上げた。これで、ようやく打つ準備が整った。今回は、いよいよ「打ち方」についてお話ししていこうと思う。前回までの記事はこちら↓


打ち方

4.腰を使う
初心者でありがちだろうか。バットを振る、と一言で言っても、息子は手(腕)だけで力任せに振るので、バットに力が伝わっておらず、ボールに当たったとしても、打球が弱い。息子が打席に入ると、守備が極端に前に出て守備がシフトされるのは、子どもがゆえの残酷な一面でもある。
つまり、簡単に言うと「腰が入っていない」のだ。

これには苦労した。
バットを腰の後ろに回して、両肘でバットを抱えて、腰で打つイメージを掴んでもらおうとしたり、ボールをカラーボールにして、球を引きつけて打つため、バットを持たず手打ちでやったり、といろいろ試行錯誤して試してみたが、なかなかうまくいかない。

どうしたら伝わるだろうか、と考えていた時に、大学の先輩で、横浜高校で4番を打ち、プロでも活躍した現在プロの2軍コーチをしている、ある人の言葉を思い出した。それが、
「右と左に両方腰骨(腰の前の横に出っ張っているところの骨)があるだろ。(その人は右利きで)左にある腰骨に右の腰骨をぶつけるイメージで打つんだ」
というものだった。それを聞いたとき衝撃を覚えた。なんせ、そんなことは、それこそ小学生の時にすでに教えてもらっていて知っていたからだ。

当時大学のチームは春と秋、両方リーグ戦で優勝して全国大会に出ている。そのチーム中で、1年から出ていて4年でもクリーンナップを打っている、そんなすごい打者が、何か特別なことをしているのではなく、基本的なことをっ徹底して意識してやっていることに驚いたのだ。

改めて、「知っている」ことと「できている」ことの間には大きな差(壁)があることに気付かされた瞬間だった。
それから、私はその方と同じポジションということもあり、新聞記者ばりに質問しまくった。活躍している選手の思考法が知りたかったからだ。

その選手は、バッティングもそうだが、守備にも定評があり、まずミスをしない。私も彼のエラーは、1回の送球ミスしか記憶にない。プロでも守備が評価され、一年目から日本シリーズに出て活躍されていた。

そんな彼も、常に練習でも考えていて、いろいろ試していたのが印象的だった。大学レベルでいえば、正直エラーは許されない。そんな中、「いろいろ自分で試す中でのエラーはいいんだよ」と言ってくれたことは今でも覚えている。

話しが逸れてしまったが、早速息子にも「左腰骨に右腰骨をぶつける」イメージを伝えた。すると、今までの伝え方よりは少しだけ理解できたのか、腰を使うような意識が伝わってきた。この瞬間、ポイントの4が出来上がった。つまり、バッティングのポイント④は「腰をぶつける」だ。

ただし、スイング自体まだしっくりこない。息子は教えたことしかやらないので、身体が見事なまでに連動してくれない。その足りない部分については、次回お話しできればと思う。

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