捕りやすいボールを投げるために
前回の記事で、息子は小学生黄金の3ポジション(ピッチャー・キャッチャー・ファースト)にはなれないというお話をした。現在はセンターやショートやセカンド、サードも守る(ただいるだけのような気もするが。。。)ことが多いのだが、それならそれで、息子を活かすために戦略も必要となる。ということで、今回は私が考える戦略のひとつをご紹介していく。
前回の記事はこちら↓
黄金の3ポジションの共通点は、ボールがしっかり捕れるということだ。そして、ピッチャーやキャッチャーは投げられるということも重要だ。
しっかりボールを捕れるということは、アウトにできる確率が高くなるので、当たり前のことだが、ボールが上手く捕れるという裏側には、相手がしっかり投げやすいところに投げていない、ということが前提となっている。
プロでもいろんな動きをしている中で、いつも相手の捕りやすいところに投げることは難しいのに、技術的にまだ未熟である小学生が、しっかり相手(ファースト)の投げやすいところに投げるのはもっと難しいはずだ。
そこで逆に、送球に磨きをかければ黄金の3ポジションでなくても、いい意味で目立って活躍できるのではないか、と考えた。
特に小学生では、内野ゴロでも3回はハラハラさせられる。
まず、ゴロを処理するとき。エラーしないかどうかでドキドキする。そして、ゴロを捕ったとしても、ファーストに投げる送球がしっかり投げられているかドキドキする。さらに、送球がよかったとしてもファーストがその送球をしっかり捕ってくれるか、でドキドキする。親御さんの中では、「心臓がいくつあっても足りない」なんていう方もいるくらいだ。
そこに、送球が素晴らしい選手がいたらどうだろう。その選手のところに打球がいったら、確実にアウトにしてくれるとしたら、そこには絶大的な信頼が置かれるのではないか。息子はファーストは難しいが違うポジションでも送球を磨くことで、輝くことができるのではないかと思った。
そこで、送球を考えてみると、捕りやすいボールというのは、きれいな縦回転のいわゆるバックスピンのかかったボールである。そして、この回転は大人になって直そうとすると時間が掛かったり苦労したりするので、幼少期から身に付けたい技術である。また、バックスピンのかかったボールは、球が伸びるので、無理に肩や肘に頼った投げ方を極力避けることで、将来のけがの防止にもつながる。
このきれいなボールの回転を習得しようとしたときに、真っ先に思いついた練習が、「仰向けに寝て、ボールを天井に向けて投げる」という練習だ。
上に投げるので、コントロールが悪いと自分のところにボールが返ってこない。また、ボールが落ちているときにボールの回転をチェックできるので、ボールの持ち方、指のかかり方、手首の使い方などが直接ボールの回転になって現われるので、何がいけなかったのか、上手くいったときにはどうだったのか、とその都度チェックできる。
この練習は私自身、小学生の頃からずっとやっていた。特に、天井に当たるか当たらないかのギリギリを攻めるというのを、自分でゲーム感覚でやっていた。高校生にもなるとそれが硬球となり、たまに天井に「ゴツン!」と当たると、親からは怒られていた。
早速この練習を息子に伝えた。息子は当然のこと、真上には投げられないので、投げる度に、起き上がってボールを取りに行く。だが、それでいい。
ボールを取りに行くのが面倒くさくなれば、知恵も働き、「どうしたら真っすぐ投げられるか」という発想になるからだ。
この練習を日常に取り入れて、「送球名人」を目指したい。
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