なぜ、身体が硬くなるのか
今回は、なぜ身体が硬くなってしまうのか、ということについてお話ししていきたいと思う。身体が硬くなる原因はズバリ、
「筋肉には、縮むことができるが、自然と伸ばすことができない」
という特性があるからだ。つまり、筋肉は、自然と「縮もう縮もう」とはするが、自分でストレッチをしない限り、自然とは伸びてはくれないのだ。世界的に有名なドクターが、「動物もみんな伸びているのに、人間にはストレッチする習慣がない」と、以前、日常にストレッチの習慣を推奨していたのを思い出した。よくよく考えてみると、タイトルの写真のように、家で飼っているネコも起きた後、よく伸びている。
話を戻すと、筋肉は使わないと衰えてしまうので、それによって関節を思うように動かすことができなくなり、柔軟性が低下してしまう。加えて、その状態で身体を動かすと、筋肉に過度な負担がかかるので、余計に硬くなるという、負のスパイラルに陥ってしまう。
筋肉を柔らかくしたいのであれば、意識して筋肉を伸ばす機会を増やしていかなければならない。そこで登場するのが、これまで何度もお話ししてきている「柔軟体操(ストレッチ)」となる。身体に柔軟性が伴えば、関節の可動域が広がり、思い通りに動かせる身体になる。そうすると、自分がイメージしたものをそのまま実際の動きに再現できるので、モノマネも上手くなる。つまり、監督やコーチの見本の動きを文字通り「マネ」することができるようになるのだ。
さらに、ケガの防止にも効果的で、これは野球(だけでなく、あらゆる競技に共通するが)をするうえで大きなメリットになるだけでなく、アドバンテージにもなる。関節の可動域が広がると、何か大きな負荷がかかった時や、急に体勢を立て直す必要があるときに、柔軟に対応できるからだ。
また、ストレッチをすることで、姿勢がよくなるというのも今後の人生において大きな財産になる。なぜなら、肩甲骨や腰回りの筋肉のバランスを整えることで猫背を解消し、将来の寝たきりなどを防ぐことになるからだ。
現代、先進国でも長寿大国と知られる日本だが、平均寿命が長いことに対して、健康寿命が短いことも問題となっている。それに伴い、国の予算に対する医療費が年々増加していることも問題となっている。こうした問題も、日々の少しの習慣づけによって予防できるとしたら、毎日のストレッチはそんなに負担にならないはずだ。後々の人生においても、生活の質として大きな差となって返ってくるだろう。
最後は、壮大な話になってしまったが、それくらい大事なストレッチを野球をするしないに関わらず、「歯磨き」と同じような大切な習慣として、息子にプレゼントしたいと思う。そのうえで、野球の技術を重ねていきたい。遠回りのようで、近道となるよう、まずは習慣化させることを目標に取り組んでいる。
今息子は、もちろん毎日ではないし、こちらから声を掛けないとストレッチはしない。さらに、「ゲームが餌」、という不純な条件付きではあるが、少しずつ生活の中にストレッチを取り入れている。そんなことで、次回は普段私たちがどんなストレッチを取り入れているのか、ご紹介していこうと思う。
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