ワーケーションはポジショントーク?
現在、沖縄でこの写真のようなワンルームコンドミニアムに泊まりながらワーケーション中。最近はワーケーションについて考えつつ、自らもほぼフリーランス的な一人社長としてワーケーションを実践する日々を過ごす中で、この働きかたのスタイルを一般の会社員にまで広げることには限界を感じています。
現在のワーケーションブーム?は、明らかに旅行業界や地方自治体の「ポジショントーク」で、ユーザ不在の感が否めません。
特に企業に勤めるサラリーマンを対象にしたワーケーション企画には、明らかに無理を感じます。
ワーケーション関連の事業者(主に旅行関連やコワーキング施設運営者、地方移住仲介者)たちは、企業がワーケーションを取り入れるモチベーションとして「最近は若者の採用や雇用の維持のために、福利厚生の一環でワーケーション導入を検討する大企業が増えつつある」と主張しますね。
確かにそういう面もあると思いますが、その場合でも、企業側のスタンスは「テレワークの就業場所として、自宅やサテライトオフィス以外の観光地などでの執務も『認める or 禁止しない』程度」が精一杯なのではないでしょうか?
特殊な研修や出張でないかぎり、企業側が社員分のワーケーションの滞在場所での旅費や移動交通費を負担することはあり得ないと思うのが普通の感覚で、ましてや家族が同行する場合、それは当然、自己負担を前提としているはずです。
翻って社員の立場として、わざわざ一人または家族の分の旅費や交通費を『自己負担』してまで、リゾートや観光地に移動して宿泊している貴重な時間の多くを、どこででもできるテレワーク業務に充てたいと思うのでしょうか?
せっかくなら、その時間は仕事は完全に忘れて、純粋なバケーションを楽しみたいと思うのが当たり前と思う私の感覚は、もう古いのでしょうか?
確かに業種によっては「連続した休みが取りにくいので、業務を途絶えさせないためにも、ワーケーションは必要」といいますが、それはむしろ働き方改革で、生産性を向上して業務に区切りをつければ、計画的に取る連続1週間程度の休みは支障がない体制の構築にコストをかけるべきなのではないでしょうか?
そう考えると、いま言われているような、企業で働く従業員にまで、ワーケーションが広がるというのは、幻想にしか思えず、それによってメリット得るような関係者のポジショントークと考えるのが当然の帰結だと思います。
そのような私の考察を裏切るほど、ワーケーションが広がるような時代になってくれたらいいなと個人的には思いつつ、今後も世の中の動向を見つめてゆこうと思います。
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