【読了】冲方丁さんのアクティベイターを読んで。

こんにちは。草香と申します。
私自身 note において初めての投稿になります。宜しくお願いします。

まずは出版前に note で公開という英断に感謝します。
読了しましたので僭越ながら感想を。

某国からのステルス爆撃機が登場した時点で核兵器に関わるだろうな…
という予想がつきます。
しかも着陸が羽田とは…全てはここから始まります。
とある国々のいくつかの組織による立場や利権の追求による結果、
それに翻弄されつつもある方向性をもって事件を解決に導こうとする人々と、
自らの思惑に基づきそれを成し遂げようとする人々との
せめぎあいが描かれています。
主に義兄と義弟のシーンが交互に描かれる形で物語が進行します。
この「義」にも意味があります。その轂(こしき)となる人物もまた、
タイトルが指し示す立場の人物…

なぜその爆撃機は日本のしかも羽田へ飛来した(できた)のか…
ひょん(凶)なことから事件に関わった、現場における能力に長けた義兄と、
立場上事件を解決に導きたい、組織を動かすことに長けた義弟との関係は…
不確定要素とも思える影は最終的にどちらに付くのか…
機内に残っているであろう人物とは…
義兄と義弟のシーンがどこで1つになるのか…
そもそもなぜ某国からそんな機体が飛来する事になったのか…
核兵器搭載と思しきその機体をどう処理するのか…
様々な疑惑と思惑が、一つの解答へと加速する…

正直、これだけのボリュームとは思いませんでしたが、
読み進んでゆく内に登場人物のポジションと関係性が徐々に明らかになり、
たった数日で起こったこととは思えないほど濃厚なストーリー。
これだけのボリュームでありながら、次々とページを捲りたくなります。
あ、私は note でこれを読んだので、次々とスクロールしたくなる…が正しいのか…。

作者の筆致という意味で言えば…
義兄の戦闘シーンにおけるほぼ無双な描写が特筆に値すると思います。
私は武術や格闘技に疎い人間ですが、
それでも「オクトパス」とあだ名される義兄の攻撃に、
それを受けた相手が絶叫する前に「うわっ…痛そう…」とばかりに
紙面から(私の場合は画面から)目をそらしてしまうこと幾多…。
味方としてならともかく、敵として見(まみ)えたくない相手です。
あいたたた…。

諸々ありますが…安心して下さい。ハッピーエンドです(笑)。
以上、雑多ですが冲方丁さんの「アクティベイター」感想でした。

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