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fountain
1月22日から展示がはじまる。
生活をする中で生まれる不安をなくすために、必死に何かを作ったり、今これを創らねば!という衝動に駆られて創ったり。
新しく風が吹きはじめた今、展示をするにあたって何か鍵みたいなものを残しておきたいと思い、ここに記すことにした。
①denim jacket
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高校生の時、デニムで衣装を制作することになって、家族や友人から要らなくなったデニムをかき集めていた。
その時私はまだまだ不安だらけで、制作どころじゃないくらい生きていくのに必死で、結局その話は無しになった。残ったのは要らないデニムの山だけ。それだけが宙に浮いたまま、2022年が通り過ぎていった。
そこから1年くらい経って、2023年の12月頃に もう一度あのデニムの山を生き返らせないと、と思った。ずっとクローゼットの中に埋もれていたデニムの山。確実に腐っていくのを感じた。
このままだとそれに足を引っ張られてしまう。
このまま見つめていると、過去の不安の渦に飲み込まれてしまう。
そう思って、いてもたってもいられなくなり、デニムに鋏を入れた。
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一度つくりかけたものを壊す。
もう一度鋏を入れる。
あたらしい創造、治療。
こうやって、傷口が確実に治っていく。
治っていくものなんだと、時間をかけて思う。
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②shirt
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わたしが服をつくるきっかけを与えてくれた祖母が、残してくれた生地で制作した。
祖母の口癖は「布は腐らないから」だった。
本当にそうで、私はよく色んな人からのお下がりの服を着て生活しているのだけれど、どれも大切にされていて、あたたかさを感じる。
この布も大切にされてきたものだった。
そして、偶然と意図したのと両方あるけれど、わたしが小学校の卒業式で初めて制作したワンピースにデザインが似ている。
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当時からこういう切り替えのデザインが好きでよくやっていたんだなと思う。
あの犬のシャツは、真夏の暑い日に制作した。
私は夏が苦手だから、生きるのに必死になりながら制作した記憶がある。
生きるのに必死だと、どうしても不安や迷いから目を背けたくなる。
けれど、いつの間にか制作する中で生まれる不安や葛藤までも自分自身を遠ざけていた。
当時の日記に、「最近ようやく、枯葉も栄養になることがわかった気がした。」と書いてあった。
服を作る上で生まれる余り布や、切れ端。
全部愛おしくて、ちゃんと栄養になると思う。
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③skirt / star knit top
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スカートは、ミリタリー製品をリメイクして作った。そしてニットトップスは編んだ星を繋ぎ合わせたもの。
編み物をほぼ初めてやったのがちょうど1年前くらい。初めて編んだのがレース編みの星で、それだけを覚えてしまい、何か不安なことがあるとそれを紛らわせるために星ばかり編んでいた。
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眠れない夜とか、窓の外を眺めたらいつも星が輝いていた。
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POPUPに持っていくものは他にもたくさんあるけれど、全部は紹介しきれないししたくない。
作品を言葉で説明しすぎると、その言葉でしか作品を見れなくなる気がして、あまり好きじゃない。けれど、noteなら何か残してもいいような気がして、ほんの少しだけ残すことにした。
そして、ここに残した服も言葉も、他にPOPUPに持って行くものたちも、ずっと表に出すか迷っていたものが多くある。
けれど撮影してもらって、わたしがつくったものが解放され、新しい風に包まれた気がして、前向きに表に出すことができた。
改めて撮影に携わってくれた2人、ありがとう!
photo @_kippei_watanabe
model @_yorukichan_
そして展示は京都のクマグスクさんで行います。陶芸のSORAちゃん、油絵のなぎちゃん(モデルもしてくれました)と一緒に、グループでのEXHIBITION & POPUPです。
ここで紹介した服以外の服やニット小物等も持っていきます。たくさん試着もして欲しい。
あらゆる季節が集結して、またそれぞれの季に還っていくような、そんな展示になればいいなと思っています。
公園にふらっと遊びに来るような感じで、気軽に、暖かくして来ていただけたら嬉しいです。
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EXHIBITION & POPUP
会期:2025 1/22(水)-1/26(日)
時間:11:00~17:00(土曜日のみ18:00まで)
Jam session 1/25(土)・26(日)
15:00~ ※20分程度
会場:kumagusuku
〒604-8805 京都市中京区壬生馬場町37-3
※入場無料
※お支払いは現金のみとなります
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