自分の成長が人の笑顔を生む
これまで、成長は自分のためのものだった。
ところが最近、自分の成長は人のためになる、ひいては人の笑顔を生むことにつながるのでは?と思うようになった。
そう思うに至ったのは間違いなく海士町に来て風と土とで働いているから。その経緯を振り返ってみたいと思う。
他責から自責への転換
会社で働き始めてから、心から尊敬できる大人が増えた。
そのうちの一人が、SHIMA-NAGASHIの監修者である入山章栄さん。
常に好奇心旺盛、謙虚でサポーティブ。私たちの「やりたい」をいつも支えてくださっている。
刺激的で面白い話をしてくれる入山さんだが、私の中で印象に残っている言葉がある。
これを聞いたとき、私はものすごく感動した。
人生の舵切は自分でする、それは良いことも悪いことも含めて自分の責任なんだ、という力強さを感じたからだ。
強くてしなやかで、こんな考えができるように私もなりたいと思った。
その時から「自責」という言葉が、ずっと頭の片隅にある。
それは自分が他責にしている自覚があったからだと思う。
30年以上慣れてきた考え方を変えるのは一筋縄ではいかず、今も100%出来ているとは思わない。
けれど、意識し始めたことで、小さくても良いから自分のできることを探すようになった。できることを見つけ、アクションを取ると次の行動が見えてくる。このサイクルを回していった先に、ちょっとでも憧れの姿にに近づけたらと思う。
マインドよりもスキルが必要
働く中で気づいた私の得意なこと、それは「抽象度の高いものを考えること」。得意不得意は表裏一体だが、逆に苦手なことは具体化。
たとえば、私が風と土とに惹かれた理由の一つに「幸せな社会を次世代に手渡す」という言葉がある。これに共感し、自分の想いを語ることはできるけれど、一方で具体で実現するスキルが明らかに足りていなかった。
それを思うようになったのは、トヨタ自動車から出向していた佐川さんの存在が大きい。
「想いはわかるけれど、それを一般企業の論理で説明しなければ伝わらないに等しい。」と、説明資料への落とし込みを率先してやってくれ、ポイントを丁寧に教えてくれた。
スキルが高い人がそばにいることで、マインドだけでなくスキルも大切だと改めて感じた。
わからないことは調べて聞く、シンプルなことだがそれを繰り返すことで少しずつスキルも身についてきているように思う。
スキルが伴ってくると自信が生まれ、自分のやる気も高まる。
できることが増えると、相手のためにできることが増え、喜んでもらえる。この循環が感じられるようになったことは自分にとって大きな変化だと思う。
おまけ:百姓は百の「できる」を持つ人のこと
最後に私が風と土とに入って一番影響を受けた浅井さんという人を紹介したい。現在は退職し、交々という自然電力の会社を立ち上げ代表をしている。
浅井さんはたくさんのことができる人で、例をあげればきりがないが
7反の田んぼでお米を育て、
年間100本以上のたけのこを掘り、周りにおすそ分けし、
車のスタッドレスも自分で履き替え、
アイディアマンでいろんな案を提示して行動する。
いつも何か行動していて、止まっているのを見たことがなかった。
「なんでもやってみるのはなぜ?」と聞くと
「小商いをたくさんして、現代版百姓になるのがいいのではと思っている。すべてを極めなくても、何個も仕事があれば困らない。百姓というのは百のことができる人だ。」という答えが返ってきた。
たしかにできることが増えることは、自分の身を助けることにもなるが相手のためにそのスキルを使うこともできる。本来仕事ってそういうものなんだろうなと思った。
都会のパン屋には勝てないけれど、海士町産の食材を使って自分で作るパンは格別美味しいし、それをおすそ分けして喜んでもらえるともっと嬉しい。
おまけなのに一番長くなってしまったが(笑)、
こんな循環を仕事や暮らしの中でもっと起こせるようになりたい。
そしてまだまだ成長できる環境がここにはあると信じている。
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