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私の竜宮城
ポタン、ポタン、ピチョン。
雨音で目が覚める。
自宅に居るつもりで、まぶたを開いた。
一瞬、どこに居るのか、わからなくなる。
警報を知らせる女性の機械的な声が、
スピーカーを通して、繰り返し聞こえてくる。
つい、大丈夫だろうと思ってしまう。
念のため、勝手口を開け、
地面に溜まった雨水の量を確認する。
自宅を出る時、ベランダの小窓を少し開けて来た。
隙間から、雨水が吹き入ってないか、気にかかる。
朝ごはんを食べたら、ゆっくり身支度をして、
帰路に着こう。
実家に居ると、竜宮城みたいに、
時間が過ぎていく。