DIYで防音室を作ってみた(11.性能検証・総括)
(遮音性能の検証)
いよいよ運命の性能試験。と言っても最終的に自分で使っていく物なので気楽なもんですが、果たしてここまでの4ヶ月の努力が結果としてどう出るか。。。
(性能試験)
まず写真のようにモニタースピーカーを置き、同じ音を鳴らした場合の室内と室外での音をiphoneアプリのスペクトラムアナライザーを使って、周波数帯域ごとのデシベルの値を計測しました。
上が防音室内の波形。下が室外の波形。
結果、500hz以上の帯域で-30db、2000hz以上の帯域では-40db近い遮音性を記録。
200hz以下の低音でも-25dbの低減を記録。
ちょっと待て、まさかD30達成してんじゃないのか???
ここまで、製作開始から苦節4ヶ月。
1mmの隙間も許さない非常にシビアな寸法精度で頑張って作ってきましたが、所詮は素人の自作。
しかも常識破りの1重壁構造で挑戦して、せいぜいD20〜25ぐらい行けば万々歳ぐらいに思ってたというのに、まさかこれほどまでマトモな遮音性能を叩き出すとは思っていませんでした。予想を上回る驚異の大健闘でした。
※これはiphoneアプリを使った素人による計測のため、あくまでも誤差を含んだ参考記録となります。ご注意ください。
(あれから4年、これまで実際に使ってきてみて感じる課題)
・暑い。(換気装置の性能がイマイチ)
吸気は部屋のエアコンから冷気を直接引き込んでいたものの、やはり所詮はPC用のファン。吸気&排気の双方のファンを全速力で回しても温度上昇率の方が上のように感じます。
また、レコーディング時にファンを高速回転させると、マイクがファンの回転音を思いっきり拾ってしまうので、15分に1度くらいのペースで防音室の扉を全開にして団扇などで換気した方が効率が良いような。。。
というわけで、換気装置は個人的には力作のつもりでしたが、その換気性能についてはやや課題が残りました。
防音室を設置している部屋自体の冷房が効いてさえいれば、この際開き直って「換気装置無し。暑くなったらドアを開けて換気。」という方針で設計してたとしても十分だったようにも感じています。
(総括)
防音室を自作しようと計画を立てた2016年3月の時点で、いつかこれをレポートという形でブログ等で公開しようという構想は既にあったので、材料購入のレシートは全て保管していたつもりだったんですが、日々の忙しさの中あっという間に2016年の制作時から既に4年が経ち、レシートは一部紛失しておりました。。。
レシート紛失分の材料購入費は、現在売られている同一の品物もしくは同等品の価格に置き換えて極力忠実に計算。
その結果、合計52706円。
5万円を少しだけ超えてしまいました。
ちなみに、この金額には防音室用に買った液晶モニター(オークションのジャンク品。3000円)も含んでいるので、液晶モニター無しで進めるのであれば5万円を切れると思われます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?