「勇気」の一枚に。

画像1 わたしたちは 人生という大海原を 言葉をひろい集めながら進む。 人と人は すべてわかり合えることは むつかしくても つながりを 言葉によって深めることは できるかもしれない…。 私なりにはそんなことを受けとった 映画「舟を編む」は 辞書の編集に関わる人たちの物語。 図書館の棚にずらりとならぶDVDから ジャケ選びをした一本で このような時節柄でこそ きっと観ることができたと思っています。 キャスティングも素敵です。
画像2 その『言葉』でもって わかりにくいことをとても分かりやすく 教えてくださる前崎 信也さん著書の本 「アートがわかると世の中が見えてくる」 を読みました。 文字を追っていると約一年前にお会いしたときと同じ、分かりやすい語り口が甦るように沁みるので午前中に一気に読んでしまいました。特に何度も読み返したのは 子どもたちに苦手意識を植え付けてしまう 教育現場のあり方について書かれた170頁あたりで “教えるときに大切なのは何だろう---” という事をあらためて考えさせられます。
画像3 私がいま書のお稽古をともにする方々は “もう今さら怒られながら習いたくない” という方が大半なのですが それは、その方のどこかのタイミングに なにかを習っていい思いをしなかった体験があって、その記憶がまだ残っているからなのでしょうか。 かつて私も小学生だった時 書き初めの作品に取り組む授業では展覧会に入選する条件が満たされていないことを担任の先生から揶揄され直されて、 その日はなんだか落ち込んだまま帰って、 でも子ども心には “意味がわからない”と思っていた… なんてことを思い出しました。
画像4 本当の意味で教えることも 本当に言葉でつながることも とてもむつかしいけれど 私自身の学びに終わりがないから やりがいを感じることができるように思います。専門的な言葉を使えば なんとなくそれっぽく聞こえるし納得させられるかもしれないけれど なるだけ分かりやすい言葉で関わりたい といつも思っています。 午後からは 欠けているけれど大切にしている硯とともに “もう怒られたくない大人”へ送るお手本を選びました。 ワークショップで男の子が書いてくれた一枚『勇気』は写真を整理していて見つけて涙腺ゆるんだものです。

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