ふろふきな1日に

画像1 大津市歴史博物館で開催中の書き初め展を訪ねました。小中学生の子どもたちの書く素直な字に「いいな」という気持ちを持ち帰り。「この頃っていつも何を考えてどんな気持ちでいたんだろう」と柔らかい心の頃を思い出し。子ども時代にもし戻れたらどんな風に今日1日を生きるのかな…と思っていたら思い出した大好きな詩。
画像2 * ふろふきの食べ方 自分の手で、自分の 一日をつかむ。 新鮮な一日ををつかむんだ。 スがはいっていない一日だ。 手にもってゆったりと重い いい大根のような一日がいい。 それから、確かな包丁で 一日をざっくりと厚く切るんだ。 日の皮はくるりと剥いて、 面取りをして、そして一日の 見えない部分に隠し刃をする。 火通りをよくしてやるんだ。 そうして、深い鍋に放りこむ。 底に夢を敷いておいて 冷たい水をかぶるくらい差して、 弱火でコトコト煮込んでゆく。 自分の一日をやわらかに 静かに熱く煮込んでゆくんだ。
画像3 こころさむい時代だからなあ。 自分の手で、自分の 一日をふろふきにして 熱く香ばしくして食べたいんだ。 熱い器でゆず味噌で ふうふういって。 長田弘詩集 食卓一期一会 より * 水仙の芽を見つけました。 大切なことを心のまま大切に。

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