毒親(2)
風妻からお金を引き出せると分かった途端
父親と母親の豪遊が始まりました
最初は借金返済目的だった風のお仕事が
いつの間にか
「親からの愛情を買うため」
に変わりました
父親は毎晩キャバクラに通い
母親はブランド品を買い
その支払いが風妻に来るようになりました
「いつもごめんね」
「風妻ちゃんにしか言えなくて」
「感謝してるよ」
「でも誰にも言わないでね」
親は風妻のことを愛していたのではありません
愛している者に対して人はお金など要求しませんから
そして口止めなど決してしませんから
もし同じ目に合っている人がいるのなら
一刻も早く辞めるように言いたい
でも
同じくらい強く、気持ちが分かります
お金を払っても親の愛情が欲しかったあの頃のこと
泣きたくなるほど愛されたかったあの頃のこと
ある時
風妻は精神を病み
入院する事になりました
その時に初めて
風の仕事で得たお金を渡していたと伝えました
父親と母親は口を揃えて言いました
「風で働けだなんて頼んでない」
頼んではないけど大金は欲しかった
毒親って小さい子供が言うようなセリフを平気で吐くんですよね
だから
愛されたいと願っても無理なんです
相手は自分よりわからず屋の子供なんだから
ほたる𓂃◌𓈒𓐍