あるはるのひにさくらのきのしたで
みたことのないとりをたくさんみかけたひ
かんじたことのないあるいはわすれていたかんじょうをおもいだしたひ
さくらのはなびらがおちてくるのをたくさんみかけたひ
しまぜんたいがもやにつつまれていたひ
うすみずいろのそらにうすぴんくのくもがこっそりかさねられたゆうぐれ
みずからちかづいていくばかりだったねこがけいかいをすこしといてすこしちかづいてきた
もういちどまっすぐになりたいとおもった
なれるとおもう?まっすぐに
いつのまにかねこのこえもひとのこえもきのこえもはなのこえも
きこえるようになっていたときづいたひ
それはいつからか?それともしばらくわすれていただけ?
ひとのよでいきることをためらうまいにち
それでもさくらはつよくうつくしいね
ほんとうはそうでもないのよ、だって
のこしてきたゆうじんをおもうひび
めのまえのひとをゆうじんとはよばない
きっとそれをきいたらかなしむだろう
わたしとあなたではゆうじんのがいねんがきっとちがうのね
さくらのきのことはゆうじんのようにおもっている
さくらのきはそこにあるだけでじゅうぶん
そうしたらみんなゆうじんのはずね