『枢軸マーガリン』(裏お題) #毎週ショートショートnote
*猛暑を超えて
【枢軸マーガリン】は某国の王様でした。
国の枢軸として民のことをいつも考える王様でした。
とても優しい おマーガリンぶりで 誰からも慕われていました。
ただ、優しさ故に身体が弱く、暑い日などは耐えられないご様子で
冷暗室に籠っておられます。
下民のキャベツやナスやダイコンたちも心配しておりました。
その年は異常気象のせいか猛暑が続きました。
王様は当然ながら冷暗室に籠っておられましたが異常な暑さは
冷暗室にまでも忍び寄り、王様の身体は徐々に溶け始めていたのです。
いつまでも姿を見せない王様に、民の心配は深まるばかりでした。
王様は民のことを思うあまり、それでも冷暗室を出ようとしますが
すぐに側近のタマゴたちに止められています。
そんなある日のことです。
お城の扉が開かれたと思うと、
突然、巨大な民が王様を鷲掴みにすると
お城の上にあった冷凍室に移動したのです?!
するとどうでしょう?!
王様の溶けかかった身体は一気に引き締まり
全身にも元気がみなぎってきます。
王様は今こそ民の前に出る時だと思いました。
多くの民の見守る中・・・
演台ホットケーキの上に立った王様は
香ばしい香りに包まれながら
ついに 幸せの一歩を踏み出したのでした。
【完】
*このお話はフィクションであり、あらゆる矛盾、実在の商品、出来事等とは一切の関係がありません。
*こちらに参加させていただいてます。
今回のお題は 『数学ダージリン』
裏お題が・・・『枢軸マーガリン』でした。
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↑*この作品、有料設定だったのですが、あまりにも読者の数が少なく、、
今回、note三周年を祝して無料設定に切り換えました。よろしかったら
見ていただけると幸せです。
長編なのでボリュームには自信があります☆(笑)