『親切な暗殺』④ #毎週ショートショートnote
*死よりも貴く
「鋼鉄よりも硬かったのに・・・不思議?」
「キミの任務なんだろ? 今がチャンスだ。
今の俺の身体なら、ナイフ一本で済む。」
「不思議な身体なのね? 相手の感情に合わせて
強くも弱くも変化するなんて・・・」
「好きでこうなったわけじゃない。」
「相手が凶悪であればある程・・・貴方は強くなる。
でも、弱い相手には強くなれないのね?」
「優しさは・・・俺を腑抜けにする最強の武器だ。」
「死ぬことに後悔はない?」
「死にたくとも死ねなかっただけさ。過去に興味はない。」
「貴方を殺すコードネームは【親切な暗殺】。
わかりやす過ぎて・・・むしろ私の身体から力が抜ける。」
「修羅な世界しか知らない俺に【死】は夢の世界。
いつまで時間を無駄に使うつもりだ?」
「腑抜けになった貴方の【鎧】になりたいの。」
「・・・・?」
「そうすればいっだって強いままでいられるでしょ?」
「やっと死ねると思ったのに・・・!?」
不意に二人の口角が緩む・・・
数奇な出会いでカップルとなった
最強の【殺人マシン】に幸あれ・・・!!
【未】
(430字)
*このお話はフィクションであり、実在の人物、名称、出来事等とは
一切の関係がありません。
*こちらに参加させていただいてます。
今回のお題は 『親切な暗殺』
裏お題が・・・『新説なピン札』でした。
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