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『 秋の空時計 』④ #毎週ショートショートnote

*彼女の名は 秋



キュ~~~!

「あっ、ごめんなさい! 
私の《 腹時計 》です!!」

天使の笑顔・・・の彼女の名前は 鈴原 秋。
新卒の新入社員として彼女が配属されたのは
自分の隣の机だった。

それまでの空気が一新されたように
職場が明るく感じた理由はきっと
天然?と思えるほどに繕いの感じられない
彼女の《 笑顔 》のせいだったと思う。

彼女の教育係を任された僕は
彼女との関わりを持つ幸運に浮き立っていた。
告白さえ考えていたのに・・・

入社一年にも満たずに彼女は天に召された。
先天的な持病があったとのことだった。

☆☆☆


「幸せって・・・
時間に換算できないって思うんです。
例え一日だけしかなくっても
10年の幸せにだって負けない!!」

いつだったか
お昼休みの屋上でのランチタイムで
唐突に彼女が言ったこと。

☆☆☆


さて、今日も昼休み・・・

彼女の《 腹時計 》は
天使になっても 秋の空で

キュ~~~! ・・・って、

知らせてくれたかな?


彼女の幸せが
空いっぱいを・・・満たしますように!!



【了】

(410字)


*このお話はフィクションであり、実在の人物、出来事等とは
一切の関係がありません。


*こちらに参加させていただいてます。
今回のお題は 『秋の空時計』
裏お題が・・・『腋の薔薇時計』でした。

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#シロクマ文芸部・参加作品

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