遅ればせながら【三日月ファストパス】で【夜行バス】に乗った T I 氏の受難
*不快を感じる描写が含まれています。
お食事中の方などは移動することをお勧めします。
ドンドン! ドンドンッ!!
「お客さん、なにトイレでやってるんですか、他の方に迷惑でしょう!
もう、何時間入ってると思ってるの?!」
激しく打ち鳴らされた音で目が覚めた。ん?ここはトイレか? えっ?
俺は今まで何をしていたんだっけ? なんか違う事をしていた気もするが
思い出せない・・・? 眠っていただけなのか?
「お客さん! 何か落としたよ。はい!!」
鬼の顔をした掃除道具を武器にしたおばちゃんは何やらチケット風の紙を
俺に手渡すとドスドス!と去っていった。
何だ?これは・・・【三日月ファストパス】?
諦めてはいたが、バスターミナルに戻ると・・・やはり全てのバスは
すでに発車していた。一台を残して。
『 note杯ファイナルステージ号 』?
バスに乗り込んだが空いている席は「4B」。
トイレが横にある?よかった! かすかにもよおしていた危機にも
対応できる!それにしてもこのチケットで乗れるとは思わなかった。
ツイているのか? この調子ならもしかして
note杯ファイナルステージに 運命的に導かれているのか?
バスが発車してすぐに睡魔に襲われた。
ん? 俺・・・こんなフードのある服を着ていたっけ?
フードを目深に被って眠ることにした。
なるようにしかなるまい・・・zzz…
☆☆☆
ゴトッ!!
突然の足元の違和音に目が覚めた。なんだ? 足元を見る・・・?!
拳銃?
えっ、何でこんなものが?!
幸い、誰にも気付かれている様子はなかった。
同時に突然の便意が襲ってきた。危険がここにも?!!
俺は拳銃を隠して目の前のトイレに駆け込んだ!!
すぐにズボンを下ろすのと発射が同時のセーフに安堵したが
小脇に抱えた拳銃を思い出しさらに突き上げる便意と発射が続いた。。
さらに違和感も感じていた。
下部から巻き上げる風を感じて
発射の合間に尻を上げて下を見た・・・?!
えっ?
そこには走り去る地面が見えていた。
同時に昔、お爺さんに聞いたことのある話を思い出した。
昔の蒸気機関車のトイレの話だ。走り去る線路の景色が流れていて
巻き上げる風に逆らうように用を足したのだという体験談・・・
えっ? 俺、外に垂れ流してたのっ?!
風を受ける尻の寒さと新規の便意を感じつつ・・・
俺は羞恥と犯罪を犯した思いで拳銃を握り絞めていた。
これからどうしよう・・・?
そうだ?! このまま拳銃を外に捨てればいいんだ?!
だがその思いはすぐに絶望にかわった。
ダメだ! 俺の排出した証拠が延々と・・・
拳銃の行き先を持ち主の証拠として示している。
下部から激しく吹き上げる風を受けながら
俺は震えたまま途方に暮れるしかなかった・・・
ドンドン! ドンドンッ!!
「お客さん、なにトイレでやってるんですか、他の方に迷惑でしょう!
もう、何時間入ってると思ってるの?!」
・・・えっ?
【repeat】
(1118字)
*このお話はフィクションです。
イメージする全てが実際とは一切の関係がありません。
*この作品は私の思いつきの企画に労力を費やされたToshi Inuzuka様に
感謝の意味を込めたオマージュ作として捧げるものです。
ありがとうございました。そして・・・失礼しました!!
期限を過ぎた『夜行バスに乗って』豆島圭様企画様にも失礼しました。
意味不明のままの【三日月ファストパス】にも失礼しました。(懺悔!)