『無頼ママチャリ』② #毎週ショートショートnote・裏お題(番外編)
*忘れ得ぬ光景
『無頼ママチャリ』(裏お題)を頂いて真っ先に思い浮かんだのは・・・
だいぶ昔のことになりますが、毎日の犬の散歩の途中で出会った出来事の
ことです。彼女のその時の無頼とも思える姿に感動を覚えると
共に、忘れられない映像として思い出すのです。 実話です。
☆
その日は、愛犬(紀州犬)の自転車での散歩の帰り道のことでした。
当時は今ほどに自転車の規制が厳しくなかったので、普通に左手にリードの片手運転でした。長い坂道を下り始めたのですが、前方に小さくママチャリの姿が・・・
近づいてきたその姿に・・・驚愕したまま目を放すことができませんでした。
対面していますから当然、その姿は坂道を上ってきます。
若い細身で小柄な女性でした。それだけでしたらなんの不自然さもありませんが、全体像を見たときに普通ではない衝撃を受けたのでした。
前の補助席に小さな子供。背中におぶ紐の赤ちゃん。
後部座席には幼稚園児と思える子。さらに大量の買い物袋の山・・・?!!
その女性はその姿で、それなりにキツい登り坂を立ち漕ぎするでもなく、キツい表情を見せるでもなく上ってくるではありませんか?!!
行き交いましたが、当然振り返ってその姿を呆然と見送ります・・・?!
彼女にとっては日常のことだったのかもしれませんが、一般的にはあり得ない光景に思えました。体力のある男でも躊躇する行動です。
(自分も、中学生が躊躇して歩いて登るレベルの急な坂道を、後部座席に
幼稚園児の娘を乗せたまま自転車で駆け上がったことがありましたが・・・
それも一度きりのことでした。)
あの時のあの女性の姿は尊敬すべく《母親の鑑》であり《勇者》であり
紛うことなき・・・
『無頼ママチャリ』
そのものだったと思い返したのでした。
【おしまい】
*文字数無視・・・失礼しました☆
*こちらに参加させていただいてます。
今回のお題は 『未来断捨離』
裏お題が・・・『無頼ママチャリ』でした。
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