『 なるべく動物園 』① #毎週ショートショートnote
天界で『動物園』構想が持ち上がりました。
まだまだ子供の天使たちの願いに、とうとう神様も承諾しました。
とはいえ、かつて地球と呼ばれていた惑星が消滅してから
すでに悠久の時が過ぎています。神様たちの記憶も曖昧なので･･･
「《なるべく動物園》をコンセプトとします。
かつて地球にあった動物園がどんなものであったか忘れましたが
出来るだけ天使たちの要望に応える形にしたいと思います。」
天使たちは大喜びでした。
《なるべく動物園》がどんなものなのか、ワクワクしながら
完成を待ちわびました。
神様たちは朧気な記憶を呼び覚ましながら･･･
様々な動物たちを創造し各地に配置しました。
もちろん動物園の舞台となる《地球》を最初に創造したのは
言うまでもありません。
なるべく植物・なるべく昆虫・なるべく鳥・なるべく動物･･･
数多の生き物たちを地球に配置しました。さぁ･･･
《なるべく動物園》の開園です！！
天使たちは大喜びです☆
天使の一人が神様に聞きました。
「あの･･･変な生き物はなんていうの？」
「確か･･･《人間》だったと思うよ。
よく覚えてないので不完全な姿態になったかもしれないね？」
「ボクたちに似せて創ったの？
体は似てるけど･･･顔が変だね～～～？！！」
かつて地球で《ヤギ》と呼ばれた顔の天使たちが大笑いしました。
かつて地球で《ロバ》と呼ばれた顔の神様たちも･･･つられて
大笑いです。
メエエェェェ～～～～！！ メェェェェ～～～！！！
ブヒヒィ～～～ン･･･！！！ ヒヒン ヒヒン！！！
天界では、天使と神様たちの幸せそうな笑い声が
いつまでも響いていました。
《なるべく動物園》に幸あらんことを☆
【始】
＊このお話はフィクションであり、実在の人物、施設、出来事等とは
一切の関係がありません。
＊こちらに参加させていただいてます。
今回のお題は 『なるべく動物園』
裏お題が・・・『あるべき成仏宴』でした。