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街外れの公園で【ジンジャークッキーイブ】#毎週ショートショートnote
お題は【ジンジャークッキーイブ】。裏お題は【デンジャー縞ほっけ部】。
2024.12.28夜までにだいたい410字くらい・・・
*他愛ないお話で失礼します。🎅
*街外れの公園で
「なにしてるの?」
「・・・べつに?」
街から少し外れた小さい公園のブランコに座っていた少年に
少女が声をかけました。
二人ともまだ小学校の低学年のようです。
公園からは
イルミネーションに彩られたクリスマスの街並みが見えます。
「キレイね。」
「・・・うん。」
「きょう、クリスマスイブって・・・しってる?」
「うん。」
「どうして・・・ひとりでいるの?」
「いえに はいれないから。 キミは?」
「ちょっとサンポにきただけ。ちかくにね、ひっこしてきた
ばかりなの。いま、かたづけちゅうなんだ~」
「ふ~ん・・・もう、かえりなよ。」
「うん。・・・あ、これあげるね!」
少女は小さなポーチから紙包みを出すと少年に渡しました。
「・・・なに?」
「クリスマスケーキ! ・・・じゃなくて、クッキーね。」
「ありがとう。 へぇ・・・?」
「ママのね、とくいなクッキーなの。
《ジンジャークッキー》。おいしいからたべてね!」
そう言い残して少女は走り去りました。
「・・・サンタクロースかよ?!」
少年のイブの夜は
優しい生姜の香りに包まれて
夢と共に・・・
【了】
*このお話はフィクションです。🎅