もどれない思い出・潮騒のメモリー・小4・社会科資料室

友達が決めてしまったから、四人でパート分けして
学級会で潮騒のメモリー歌ったことが何気に忘れられない。

今よりずっと音痴だったはず。
全員ソロがあり、しんどくも定めだと思って練習した。
いつかこれも良い思い出だったと振り返るんだろうなと思いながら覚えた9歳、見通し力！！
それなりに楽しくもあった。

体育の着替えでしか入らないような狭っこい薄埃の社会科資料室で、よくわからん資料と二段しかないささくれた本棚、つめたいタイルのすき間に詰まったごみ、昼下がりの埃がよく見える時間、質の悪い紙にじんわり焼きついたような文字、小泉今日子って聞いたことあるなあ、友達ノリノリだなあ、アイドルへの憧れって感じ、私もそうしないと、…そんな感じ。

波止場って言葉を初めて知った衝撃があったからこの思い出もギリギリ覚えていた。

本番は、まああまり声が出なかった。笑ってしまって隣の友達の顔を覗き込むばかりで、まともにやれなかった。恥ずかしがらなければ良かったな。というちょっとした後悔が、なぜか今更あるのは、あの頃に戻れない寂しさからだろうか。