立ち止まって、自分を疑う勇気を
最近は、ポニーテールをすることが多くなった。
髪はかれこれ10年以上ロングなので、時々はしていたが、幼稚園教諭をしていた頃は、毎日ポニーテールだったので、その反動で避けていた気がする。
私が勤めていた幼稚園は、ルールが多かった。
髪はポニーテールかお団子。
ポニーテールの場合は、ゴムが見えないように紺色のリボンで結ばなくてはならない。お団子の場合は、耳より下に作らなくてはならない。
眉毛・おでこが見えていなければならないので、前髪をつくるのもアウト。
化粧も禁止。
エプロンは、赤・黄色・オレンジ・ピンクなどの暖色系で花柄。キャラクターは禁止。必ず背中はクロスリボンになっていて、蝶々結びができる長さのもの。
お誕生会や音楽会、展覧会などの行事の時は真っ白のエプロン。これも形は通常保育の日と同じくクロスリボンになっていて、蝶々結びができるもの。
服は膝が隠れるスカートのみ。
袖まくりは禁止で、インナーよりアウターが長いのは駄目。例えば長袖シャツに七分袖のカーデガンは違反。
夏にかぶる日除け帽は白のみ。
キャップは禁止。
運動会では、白いポロシャツ・紺のキュロット・赤いベレー帽。
…とまぁ、パッと思い出せるルールでもこれだけの制限がある。もちろん理解できるものもあれば、何故?と疑問を抱くものもある。
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不思議なことは、嫌がっていたルールのはずだが、その制限がなくなるといつの間にか、好んで自ら進んでやってしまうこと。
ポニーテールこそ、毎日毎日結んでいた反動で遠のいていたが、最近はポニーテールにしたくて髪を結う日が多くなった。
リボンで結ぶことも面倒くさくて、当時はリボンで蝶々結びを作り、ヘアピンに縫い付け、毎朝髪に挿すだけという横着をしていたにもかかわらず、今では当たり前のようにリボンで結ぶ日も多い。
今振り返ると、ルールや命令というだけで、反発したくなるお年頃だったのかな、と思っている。
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ものの良し悪しではなく、自分で決めたか否かで判断してしまうことは、とてももったいないことだ。そして、これは私だけに限ったことではないように思う。
疑問に感じるルールや命令も、正しく本質を捉えられているだろうかと、自分を疑う余裕を持つ必要がある。
人は反論するのが得意だ。
だからこそ、自分で自分に反論する場を持つことも大切なことなのではないか。
幼稚園でのルールにも全て意味があった。
ないのは、たぶん赤いベレー帽くらい。
違う。嫌だ。間違っている。
そう声をあげる前に、立ち止まって考えられる人、自分を疑う勇気を持った人になりたいな。
今後も有料記事を書くつもりはありません。いただきましたサポートは、創作活動(絵本・書道など)の費用に使用させていただきます。