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本気のジンバック

ぼくにとって今年10月初旬から11月初旬に掛けては、寧ろスケルトンからつくるよりも大規模で困難を極まる自身の経営する飲食店店舗のリニューアル工事を行った。今回の改装におけるコンセプトは『ストレスフリー』。とは言え、人が持つストレスが全く無くすことなど到底不可能なことはわかっているつもりだし、特に完璧主義になってはならないと考える。私もそうだったが、日本人の性分なのか兎に角四角四面にきっちりしようとするが、物事を完璧に行おうとすると、時間も労力も使うだけでなく、精神的にも追い込まれ、結果的にストレスがたまりやすくなるようだ。その点欧米は日本人と比べるととても自然体だと私は思う。目指すは、私が創り出すこの空間に訪れた方には仕事のストレスや今日あった嫌なこととかをほどよく忘れさせてくれ、より心地よくなって戴くことだ。ひとたび中に入ると、類を見ない可愛くお洒落なダウンライトを使った大人な空間が現れる。グレーを基調としたスタイリッシュなインテリアは一瞬で背筋を真っ直ぐにさせ、そしてとてもゴージャスで気持ちよくさせてくれる。おっと言い忘れていたが当店はとてもお手ごろ会計のれっきとした『大衆居酒屋』である。よって入口は少々派手(笑)ゆえにデートや女子会で使うときっと連れてこられた人は、その入口と中のこの高級感あるスタイリッシュな空間のギャップに驚くだろう。壁は打ちっぱなし風、コンクリートの打ちっぱなしではなく、高級ブランドショップより名指しされる業界では有名な塗装アーティストによる『壁』作品である。プロの職人の方は見れば見るほどこの作品の素晴らしさに惚れるだらう。wilkinson ginger ale辛口にタンカレーロンドンドライジン、そしてレモンピール。うん、ぼくはこれが飲みたかったんだ。ただいま日常。ただいまぼく好みの本気のジンバック。

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