月1でお寿司を奢ってくれる宇宙が好きな女の子
別にどうしてもお寿司が食べたいから会ってるわけでもない、仲がすごいいいわけでもない、恋愛感情も特にない。
会話の内容は、宇宙の話とか未来の世界の話とか。
ただ、仲良くもない恋愛感情もない異性と毎月会うということはこの世界的にも、自分的にも理由がなさすぎて成立しない感じがあるので、『月1でお寿司を奢ってくれる子』という題名をつけて自分も世界も納得させている。
こーゆうことはよくある。なんか感覚的なことというか、ふわふわしたことを言語化した瞬間に『よく似た他のなにか』に変わってしまうということが。
電話から聞こえる相手の声は一回電子音にされてるから似ている違う声になってるらしいけど、そんな感じかも。
今月はワームホールの話をした。
一瞬で別の場所に移動できる穴というかトンネルみたいなやつで、SF小説とかでよく出てくる。
特に『ワームホールで移動した先の自分はそれまでの自分と同一の存在なのか』ということについてずっと話した。
ワームホールは現在の自分が移動しているのではなく、現在の自分と全く同じ存在を移動先の空間の原子を使って再現しているという説もあるので、その場合は『元の自分』ではないとも言えるだろう。
ただ、人間の体を構成する原子は5年ほどでほとんど全部入れ替わるらしいので、その点から考えると別に元の自分と同じなような気もした。
お互いに宇宙が好きなだけで物理の知識も化学の知識も人並みなので、今回もいつものように何の結論にも至らないまま解散した。
ただもしかすると、この結論を求めて議論していない感じが
この時間の最も美しいところなのかもしれない。
来月はインターステラーの話をしよう。