#16 「私たちは楽器」 冨田浩太郎先生
みなさま、こんばんは.。,:*☆
本文には関係ないのですが、
楽器が好きなので、
誰でも音の出せるかわいい音具を添えてみます♪
今日明日仕事納めの方が多いでしょうね♪
クリスマスを過ぎると一気にお年の瀬ムード。
近所のスーパーは25日にはもう
鮮魚売り場がすっかりお正月のラインナップに。
驚きました!
では早速本文です♪
前14話の終盤に、パルコ劇場でもう一度
青井先生にお目にかかれたと記しました。
その日について、風瀬メモはないので、
検索などして思い出を紡いでいます。
それはまた後日、こぼれ話 としてご紹介できるよう
下書きを進めてみますね。
そのゲネプロにご出演だった 松下由樹さん。
松下さんといえば、
もうおひと方すぐお顔が思い浮かぶ
忘れられない先生がいらっしゃいます。
冨田浩太郎先生
まずは先生の言葉をご紹介します。
あとで触れますが。
先生はご自身主催の演技塾をはじめ、
たくさんの場所で演技指導をなさっていたので、
もしかしたら、この言葉で
先生のお顔を思い出す教え子は
多くいらっしゃるのではないでしょうか?
書いていてふと、思い浮かんだことが。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
私現在、心の力を表す52または100の言葉を
様々なカタチで活用し、
出会う方にもお伝えしているのですが、
いっぺんに自分に染み込ませることはできないので
日々繰り返しそれを自分でも使ってきました。
だれにも頼まれていないし、
だれにも教わらないのに
自分でそうしたいと思い、
そうすることが私自身の身になり、力になり、
私から発する言葉自体が
リアリティと温度を持つと思えたから。
これって、
33年前にもう実感していて
活用していたことなのでは?
つねに意識しているわけではありませんが、
今も、私の中に生きている言葉だと
気づきました。
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冨田先生との出会いは、
〈夜2期〉4番目のレッスン
1991年10月11日(金)。
この日の風瀬メモは5ページ。
初回冒頭、
これから半年のレッスン期間中、
最低3回はご指導くださるとの宣言があり、
実際には5回もいらしてくださった先生❣
この連載も2回では収まらないと思うので、
内容を整理しながら、思い出すたび何度か
ご登場いただきたいと思っています。
2004年、79歳でこの世を旅立たれたと知り
同期の仲間とショックを受けたことも思い出します。
ご命日は6月10日「時の記念日」が巡ってくるたび
お優しいお顔とお声を思い出します。
あれはもう20年前なんですね・・・
では、改めまして先生のプロフィールを。
Wikipediaを探すと姓が常用漢字の「富」で表記されて
いましたが、私たちが出会った頃は「冨」の字で
名乗られ、私もそうメモしてあります。
昭和期には俳優として、たくさんの作品に
ご出演もなさっていて、
出演作を拝見すると、大河ドラマや有名な時代劇、
ウルトラシリーズ、「太陽にほえろ」などのドラマ
よく知る作品タイトルがいっぱい。
俳優としてのご活躍は、私の記憶にはないのですが
きっと何度も目にしていたことでしょう。
紹介文にあった「知的で温厚な雰囲気」との形容を
誰もがうんうんと頷くのではないでしょうか。
また、教員経験もおありで後進の育成に熱心で、
主宰である「冨田演技塾」のほかに、
演劇研究所、日本大学藝術学部、劇団等でも
長くご指導なさっていたので
ほんとうに多くの方が教えを受け、
たくさんのエピソードがあることと思います。
ご自身でも俳優の指導をなさり
そのエッセンスを集約した書籍
『舞台と映像の音声訓練 - せりふ・朗読のための実験』
を1988年に出版なさっていました。
当時、中井貴一さんと富田靖子さんが
この本の推薦文を書かれたそうです。
出版元の 未來社 には在庫僅少 とあります。
ご購入は↑こちらのリンクから、出版社にお問合せを。
※本日時点で「出版社からの取寄せ🉑」であり、
埋込に画像が見える紀伊國屋書店をリンクしますね🔗
さて。
なぜ、松下由樹さんのお名前から、
冨田先生が思い浮かぶのか?
それは・・・
私たち世代(ざっくり)は、
み〜〜〜んな知っているであろう
1983年12月公開の
映画 『アイコ十六歳』
(おっ、16話にこの話題になるのも面白い)
オーディションで127,000人から選ばれた
主人公のアイコ(ラブたん)役は、富田靖子さん❣
鈴木麗子役に松下由樹さん。(松下幸枝名義)
そして弓道部員には、宮崎萬純さんも。(宮崎ますみ名義)
どなたも長く活躍されて素敵ですね✨💖✨
そのみなさんの演技指導もなさったと伺っていましたし、
他にも、たくさんの若手俳優が
冨田演技塾で学ばれていたようでした。
実は、俳優表現については長く研究なさっており、
先述の著書より古く1976年にも
『俳優の音声訓練 - せりふと朗読のための実験』を出版。
そちらは舞台芸術学院の俳優養成機関で試みた
肉体訓練、音声訓練をもとにまとめられていたようです。
特技は声楽、ピアノとあるように
音楽にも親しまれていた冨田先生。
極めて柔らかく、深い響きを持つお声で
とても温和な話し方でお伝えくださるので
太陽のように、
あるいは、
あたたかな水のように
私たちの中に沁み入ってくる感覚でした。
が、そんなお声に乗って届くのは
実験という視点で音声訓練を追求しつつ、
身体が覚えるまでプレッシャーを取り除く
熱くて深い自分専用の訓練の大切さ。
音楽好きの私はそんなお話が好きで、
また個人的には、
音楽を仕事にしていた神戸の伯父の笑顔や姿が
うっすら似て見えて勝手に親近感も覚え、
オーバーラップさせながら、
終始興味深くお話を伺っていました。
身体と発声
声の出し方には、習慣が出ます。
例えばそんな視点で見ると、
私には「声が浅い」という特徴が。
女性には多く共感いただけるかもしれない
この特徴は、
相手に、見ている人(観客)に、
不安定で、自信がない
との印象を与える表現。
確かに、自信があって安定していれば
深く呼吸して、明瞭で大きな声も
出すことができます。
日常生活と違い、演ずる際には
ものすごく敏感に生きる人を演じる
ことが求められます。
楽器の調律が湿度や移動、何らかの負荷でも
いつの間にかズレてしまうように
繊細で難しいのが調律。
身体と声のリラックスはその基本。
そして、基礎訓練は、
1回30分、週3回以上
やらないと、役に立たないとのこと。
最初の書籍出版からも15年。
それ以上の長きにわたり音声訓練の実験を
重ねてこられたからこそ、
明確な基準として示してくださいました。
今現在訓練なさっているあなた、
そんな頻度でぜひ続けてみてくださいね。
そのような姿勢が、タイトルの
「私たちは楽器」
そして冒頭でご紹介した先生の慣用句。
また、開校式で大山塾長の話された
「宇宙遊泳」にもつながりますね♪
冨田先生、ありがとうございました🌈✨
もっとお話伺いたかったです。
才能以上に大切なもの
レッスン中、ごく自然にたくさんの俳優さんの名が
挙げられるのですが、ひとつ心に留まったお話を
最後に紹介して、今日は締めたいと思います。
俳優の仲代達矢さんが、
とおっしゃったのをきき、
冨田先生ご自身が感じていたことを言い当てた言葉
としてご紹介くださいました。
ここでいう性格は、演技に対する態度であり、
学ぼうとする謙虚さであるとも。
役所広司さんら名優を輩出なさってきた無名塾で
後進の養成をなさっていた仲代さんの言葉だからこそ、
通づるものがあったのでしょうか。
今日はここまで♪
冨田先生の思い出、
リフレクションと感情についても
少しまとめておけたらいいな、と。
そのほかにも、
シナリオを使ったレッスンもあったので
次回、第何話にするかは決めていませんが、
あと2度ほどお話綴りたいと思っています。
お楽しみに💕
本日も最後までお読みくださり
ありがとうございました🌈✨
俳優養成所の思い出ではありますが、
それが20代の私にさまざま栄養となって
今の私につながっているのだなぁ・・・
と、前回同様また思い入っています。
日常生活、人間関係、ご自身の内省の機会とも
何かつながってくるでしょうか🤗
次回、12/31(火)も更新予定です。
講師別にまとめたリンク集を作成中。
14名のうちまだ4名しかご紹介できていませんが、
更新のたび追加の予定です。
では、どなたさまも、
ホリデーウィーク&冬休みを
どうぞわくわくぬくぬくご堪能くださいませ💓