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生きる力を育んだ原体験の記憶
私が明確に覚えている幼少期の原体験は、小学校3年生の時にNPO法人子ども劇場下関センターが主催するイベントに参加した時です。この法人は子どもがいきいきと自主的に創造する文化活動・集団活動を推進することを通して、子どもの社会参画の機会を拡充し、かつ子どもの豊かな成長に寄与することを活動理念としており、子どもの諸活動に関する支援を行っています。
このNPO法人に参加するきっかけは母が人見知りだった私を変えようと申し込んだことでした。嫌がることをわかって3日前まで知らされることなく、断る隙もなく初めてのキャンプイベントに参加しました。この経験が今の私を形成し生きる力を育んだ原体験だと断言できます。実際にどのような経験をしたか2つ紹介します。
コミュニケーション
知らない地、知らない人の中での1からのコミュニケーションの取り方を知らないことを最初に痛感しました。参加したキャンプイベントには小学生30人程度、大人が数人いましたが、もちろん友達や顔を知っている人はおらず人見知り状態で、すぐに帰りたくなったのを覚えています。同じグループになった女の子が話しかけてくれたことでいつのまにか輪が広がり友だちが増えて、イベントが楽しいものに変わっていました。
新しい人と関わることも楽しいことなんだ、そんなに難しいことではないんだということを体験でき、今では周りから「コミュニケーションの鬼」を呼ばれるほどになっています。
現代社会において他者とのコミュニケーションを取る機会が格段に減っている傾向があるため、このように意識して人との関わりを作ることは親の役目といってもいいのではないでしょうか。
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自然と共存
参加したキャンプでは自然物で作ったり、遊んだり、集めたりする体験を組み込んでおり、五感を刺激しながら原体験できるものでした。火・石・土・水・木・草・動物・ゼロ体験(雨、風などの自然・暗闇の怖さや空腹など)を体験し、知恵を育む学びがあったことで、成長とともに「なぜそうなるのか」と疑問と持てるようになったと感じます。
実際には、使える石を見つけて釜を作り、木や燃えやすい草を集めて火をつけて暖をとり、水がなければ何もできないようなことを学びました。私たち人間は自然に生かされており、共存しており自然を大事にしなければならないと学んだとても素敵な経験になったと感じます。
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さわる、におう、味わう体験を重視する「原体験」を幼少期に行うことは生きる力を育むために大切だといわれています。このような経験をさせてもらえたことに感謝し、また、このような経験ができる法人や施設を増やしていかなければならないとあらためて実感することで、行動に移していく原動力になっています。