サッカー小僧が家出した
サッカーが作業になり始めた
もちろんサッカーは好きだし楽しい
しかし、1年目や2年目のようにサッカーに没頭する時間が少なくなった
あー練習したいなとボールを蹴りに行けば1人で納得するまでひたすら蹴れるが、前みたいな必死に上手くなりたいと思いながらボールを蹴らなくなった
身体作り、食事、練習の質や意識は昔より今の方が高い
勝ちたい、上手くなりたいという気持ちもサッカーを続けるための原動力として存在している
なのに頭の中に諦めや燃え尽きたような感覚があって今季で踏ん切りをつけてもいいのではないのかと思うことが増えた
前、引退すると言った先輩に「まだ出来る歳ですし、上手いのに何故辞めるんですか」と聞いたことがある
それに対し先輩は「サッカーはもうお腹いっぱい」と答えた
当時はあんなに上手いのに勿体ないとかサッカーって限界まで続けるものだと思っていたから先輩は何不思議なこと言ってんだろうと感じた
そう感じるぐらい当時の自分にとってサッカーは生きる糧であった
今は先輩の気持ちが少し分かるような気がする
気がするだけで根本的なとこは違うかもしれないけど
サッカーを長く続けることが幸せだと
いつまでもボールを蹴れたら楽しいだろうと思っていた
実際上手くなるのは楽しいし、歳を重ねるたびサッカーに対する考え方が変化するのは面白い
しかし、少し疲れてしまったかもしれない
理想には近づいてはいるが、自我が邪魔をしてサッカーという団体競技のところどころを否定してしまう
これはプレーヤーとして欠点だと思う
チームのために堅実にプレーする
絶対前向きの声をかけ続けろ自分のしたいプレーをするな我慢する
チームが勝つために必要なことを考えて実行する
自分だけが満足するチャレンジをしない
練習でミスしない
ミスを誘発するプレーをしない
ミスをしたらボールが来なくなるミスしない
人のせいにしない自分の責任
質を上げる
何故出来ないのか考える
新しい考えをすぐに
頭の回転を止めない
常に
今季は特に張り詰めていた
来年に繋げるため
来年もチームのユニフォームを着るため
このチームに所属していることが自分の誇りであり、存在証明だと思っていたからなおさら
そしたらいきなりパンクしてしまった
プレーは全力で出来るし、勝つための努力は出来るけどそれ自体も作業になりはじめた
スイッチ入れれば動く
スイッチが切れれば止まる
機械みたいやなと思う
息抜きにエンジョイフットサルやキックボクシングを始めた
プレッシャーもなく褒められて自己肯定感が回復する環境が心地良いし楽しい
自分はこの程度のプレーヤーだった