【シティS2ベスト16】アマージョexデッキについて
久しぶりのポケカ記事更新となりました。みーヌです。
先日実施された2025シティリーグSEASON2にて、「アマージョexデッキ」を使用してベスト16に入賞することができましたので、今後の為の備忘録として構築や対面等についてのまとめ記事を投稿したいと思います。
0.「アマージョexデッキ」使用の経緯と変遷
※この項は筆者がシティリーグ当日にアマージョデッキを持ち込むに至った経緯と、デッキタイプの大まかな変遷についての記載しかありませんので、構築論等をご覧になりたい方は読み飛ばしていただいて問題ありません。
ポケカをはじめて1年弱、ジムバトル等の実践経験もある程度積めてきたということで、次のステップとしてシティリーグへの参加を決意。
初期のころから使用しているアマージョデッキと並行し、「ドラパルト」「イバラ単」「大空洞パルキア」等を試作してジムバトルに持ち込み、使用デッキの選定をはじめました。
何度かジムバトルに参加した率直な感想としては”環境デッキである新規の3デッキの方がアマージョデッキよりもパワーがあることは実感できるのに、なぜか勝てない。”でした。
いずれのデッキも全国各地のジムバトルや自主大会で結果を出している構築をベースに作成しており、弱いデッキではないはずなのに、アマージョデッキよりも結果が振るわない状態が続きます。
これに対する筆者の回答は以下の2つ
①ポケカプレーヤーとしての経験不足によりデッキのポテンシャルを引き出すことができていない。
②使用者の多いデッキタイプは相手側にも対戦経験が蓄積しており、構築やプレイングでの対策がされやすい。
もちろん練習を重ねることである程度カバー可能かとも考えましたが、この2点を覆してシティリーグを勝ち切るまでのハードルは相当高いように感じ、今の自分の実力であれば
①長く使用していることである程度の練度がある
②対策されにくく初見ごろしを狙える
という2点から、アマージョを選択すのがベストではないか、という結論にいたりました。
以降は「アマージョexを軸にして戦うデッキ」ということをベースに様々な型を模索しました。
・ドオーexの毒を危険な密林で強化してアマージョで疑似ワンパンを狙う 「初期毒型」
・パニックマスクとバイバニラで相手の動きを止めてヒスイウォーグルでサイドの一気取りを狙う 「ロック型」
・重力玉でシステムポケモンを縛りつつカースドボムで2-2-2を狙う 「ボム型」
・ボム型にAce枠としてデラックスボムを採用して相手の攻撃を阻害する 「ボムボム型」
・マシマシラのアドレナブレインで耐久力を上げつつ能動的にサイドを進める 「猿型」 等々
試行錯誤の末に挑んだシティSEASON1で惨敗するということもありましたが、何とか基礎となるレシピが完成しジムバトルやトレーナーズリーグでもそこそこの結果が出せるようになり、遂に先日のシティSEASON2で念願の入賞(ベスト16)を果たすことができました。
トーナメントに上がる気マンマンで挑んだので悔しくはありますが、自分なりに納得のいく結果でもあるので、記事として記録に残そうと思います。
アマージョ使い同志の皆さんに、少しでも参考にしてもらえると幸いです。
1.デッキリスト・コンセプト
デッキリストは下記画像の通り。
草1エネで相手ポケモン1体(ベンチでも可!)の残りHPを強制的に30にする<アマージョex>のわざ”アイシクルソール”を早い段階から連発し、高いHPと<パニックマスク>を盾に<ユキメノコ>と<マシマシラ>の特性でサイドを取り進める形を基本としています。
2進化軸デッキの例に漏れず準備が整う前に盤面を崩されるパターンには弱いですが、相手の動き出しよりも先にアマージョを立てることができれば、相手の攻撃の要求を上げつつじわじわとベンチのシステムポケモンを倒すこともできます。
そのため、総合的なデッキパワーでこそ環境上位のデッキに及びませんが、初動から速やかに理想の盤面を作ることで大半のデッキに対して「微不利」くらいまでの相性で戦うことができると考えています。
そこで、構築はかなり序盤の安定感を重視した構成を意識しました。
総合的な方針としては
・限定的な状況に刺さるカードやピン刺しのメタカードは少なめにし、極端な不利対面は割り切って諦める。
・2ターン目までの理想盤面形成に重点を置き、有利~五分対面において「サポートや主要ポケモンが引けずに出遅れて苦戦する」というパターンを極力少なく、微不利な対面までであれば「相手が序盤に事故で躓いてくれた」「慣れていないデッキと当たったことで判断ミスをしてくれた」といったパターンの際に、こちらもモタついてチャンスを逃すことが無いようする。
といった感じです。
とにかく事故率を下げ、初動で出遅れるマッチを極力少なく、相手の事故やミスは確実に拾うことで総合的な勝率を上げていくことを目標としました。
詳細については事項で解説しますが、ボール系やシステムポケモンをしっかり採用した上でカイ・ペパー4投+大地の器2枚採用など、「絶対に事故らないぞ!」という気概をもって構築を進めています。
2.採用カードの枚数と根拠
・ポケモン
<アマージョexライン> 4-1-3
1マッチでアマージョを2回立てることを考えた場合のベストの枚数だと確信しています。<アマカジ>3枚の 3-1-3 構成も試しましたが、スタートポケモンがアマカジである確率が高ければ高いほど2ターン目に”アイシクルソール”が打ちやすくなるので「初動重視」のコンセプトを考えても4枚採用は外せません。また、アマカジのHPが60と、<ドラパルトex>の”ファントムダイブ”によるばら撒き1回で落とされてしまう数値であり、ベンチで2体目を育てる場合に捨て駒を含めて2体並べる必要がある点も大きいです。
<ユキメノコライン> 2-2
アマージョでダメカンを乗せた特性持ちポケモンを、特性”いてつくとばり”で落としにいく要員です。ユキメノコが立った状態でアマージョの”アイシクルソール”を特性持ち対してに打てれば、
自ターン後に10 → 相手ターン後に10
とポケモンチェックごとにダメカンが乗り、次の自分のターンが終わればきぜつまでもっていけます。
自陣のポケモンにもダメカンが乗る為、後述の<マシマシラ>が返すダメカンを能動的に調達できたり、ポケモンチェックのタイミングで相手をきぜつさせることで<キチキギスex>や<アンフェアスタンプ>への対策になっている点も地味ながら強力です。
現環境において特性持ちが1枚も入らないデッキは皆無と言え、使用しなマッチは無いためサイド落ちも考慮して2-2の採用。場合によっては2体立てることもあります。
ちなみに余談ですが、進化前の<ユキワラシ>は、本当に困ったときに無色1エネのわざ”もってくる”で山札を引ける「パラダイムトリガー」収録のものを採用しています。
<マシマシラ> 2
悪エネがついていれば特性”アドレナブレイン”で自陣のダメカン30を相手に返すことができ、”アイシクルソール”後の残りHPを削りきることができます。
1発耐えたアマージョを回復させつつサイドをとったり、ユキメノコで倒せない特性なしのポケモン(ドラパルト等)を落としに行ける点が優秀。
ユキメノコと合わせてサイドの一気どりを狙え、自陣の回復も担う重要パーツであるため2枚採用としました。
<ロトムV> 1
2進化デッキ定番のドローソース。先攻をとれた場合に1ターン目にこれを置けると安定感が劇的に向上します。
1ターン目にアマカジが0体のパターンを除けば最優先で呼んでくるポケモンであり、サイド落ち考慮で2枚採用も検討しましたが枠の関係で1枚採用としました。
サイド落ちのパターンは怖いですがペパー等からヒスイのヘビーボールでケアできればラッキーと考えています。
<キチキギスex> 1
ロトムと並ぶ汎用ドローソース。ナンジャモやアンフェアスタンプなどの手札干渉を受けた際のリカバリー役や、ロトムがサイド落ちしているときの代役としても活躍しますが、考えなしに置いて負け筋になるパターンも少なくない為、出すタイミングが非常に重要なポケモンでもあります。
<マナフィ> 1
説明不要のベンチ狙撃対策。入れなくて済むなら別のカードに枠を割きたいに決まっているのですが、現環境においてパルキア系デッキの”げっこうしゅりけん”、レジドラゴデッキ”トライフロスト”、サーナイトデッキの”ほえさけぶ”等、無視すると壊滅的な打撃を受ける対面が一定数存在する為1枚採用せざるを得ません。
水ポケモンであり、中盤以降に大地の器やハイパーボールのコストに困ったときにカイで持ってくることができる点は有能と言えます。
・グッズ
<ネストボール> 4
<ハイパーボール> 3
<なかよしポフィン> 3
<ヒスイのヘビーボール> 1
とにもかくにも1ターン目の理想盤面を目指す上でマストと言える枚数を考慮した結果、この枚数に至りました。
たねポケモンの重要度が高く、進化ポケモンはすべて<カイ>からもリーチできることを考えるとネスト4 ハイパー3で概ね事足るかと思います。安定感で言えばポフィンは4枚のほうが当然良いですが、終盤に腐ることも多かったため最終的に3枚で落ち着きました。ヒスイのヘビーボールは1枚刺しの<ロトムV><キチキギスex><マナフィ>のサイド落ちケアで採用していますが、集中力が切れはじめる5~6戦目にサイド落ち確認をミスるのを避けるという副次的効果もあり、思いのほか活躍しました。
<大地の器> 2
エネルギーを絞りに絞っているため2枚採用としています。
1枚採用の時と比べるとエネ事故率が格段に下がったので2枚は必須と考えています。
<ふしぎなアメ> 3
最大でアマージョを2体立てることを考えて3枚採用。
サイド落ちや相手からのデヴォリューションを考慮すると4枚あれば心強いですが、枠的に3枚が限界と判断しました。
実際2体目は<アママイコ>を経由して順当に進化するルートもあるので、アメが足りなくて詰むケースはほとんどありません。
<夜のタンカ> 2
リカバリ枠。
初期は<すごいつりざお>を1枚採用としていましたが、複数枚を回収するよりも即座に手札に加えられるメリットのほうが大きい為、タンカ2枚に変更しました。
少ないエネを効率的に運用できる点が強く中盤以降に追加の大地の器のように使用することができます。
これがあることで、手札で浮いているエネルギーや序盤には使用しない<キチキギスex>等をハイパーボールのコストにすることも躊躇わずに済みます。
また、前のターンに落とされたマシマシラ(or悪エネ)を返しのターンに拾って即座に再運用したり、序盤に落とされたロトムVを終盤に拾って森の封印石からボスの指令を呼び込んで勝負を決めにいくといった使い方もでき、幅広い用途で活躍してくれます。
<カウンターキャッチャー> 1
サポート権を使用しない呼び出し札としての採用です。
初期は2枚採用していましたが、初動重視の構築に寄せたことでサイド先行するマッチが増えた為1枚に減らしました。
<マシマシラ><ユキメノコ>+アマージョの下技”トロピカルキック”で終盤にサイドをまとめ取りして捲るパターンがあるため、このカードに救われたマッチは少なくありません。
アグロ系デッキ等に序盤から先行を許した場合などに相手のシステムポケモンを引っ張り出して1ターン稼ぐという使い方もでき、1枚あることで安心感が増す良いカードだと思います。
<ポケモン入れ替え> 1
アマージョ以外のポケモンは逃げエネが1なのでシステムポケモンを縛られて困るケースは少ないですが、エネ加速手段がなく、毎ターン1枚ずつの手張りに頼るデッキのためこのカード1枚あることで「手張りして逃げる」という1ターン分の動きを短縮することができます。理想は2枚だと考えていますが、枠の関係で泣く泣くの1枚採用です。
<ロストスイーパー> 1
メタカード枠です。
アマージョのアイシクルソールで残りHPを30にして、速やかに倒しきるコンセプト上<勇気のおまもり><ブーストエナジー古代>等の後張りでHPを増やされると大きなロスになってしまいます。
これらを割ることで最終的な帳尻を合わせる目的で採用していますが、<きらめく結晶>や<偉大な大樹><ゼロの大空洞><ポケストップ>等、環境内で対応できる幅が広く、どれに対してもそれなりの効果を期待できます。
<改造ハンマー> 1
メタカード枠2です。
アイシクルソールを無効化してくる<ミストエネルギー>への対策を意識しており、これがルギアデッキの他、リザードンやソウブレイズデッキにも一定数採用されているとみて1枚刺しとしました。
ピンポイントのメタカードはデッキの安定性を下げる為悩みましたが、ダブルターボエネルギーに頼るデッキも一定数あるので最低限の仕事はできるだろうとの見立てです。
結果、シティリーグでは1度も使うことがなかったので、この部分は会場ごとメタを予想した上で差し換える自由枠と考えて良いかと思います。
<アンフェアスタンプ> 1
Ace枠です。
<シークレットボックス><ハイパーアロマ><デラックスボム><プライムキャッチャー><偉大な大樹>等、様々な候補を試しましたが、正直この構築においては<アンフェアスタンプ>以上の解答は無いかと思います。
序盤に躓いた場合に使えはリカバリしつつ相手の手を遅らせることができ、中盤以降では勝利をより確実なものにするための決定札としてや、捲りを狙う起点としても活躍できる万能グッズと言えます。
序盤の安定というコンセプトに限って言えば<プレシャスキャリー>も候補に挙がるかと思いますが、逆に言えば序盤にリーチできないと腐ってしまうためサイド落ちの影響がより大きく、総合力でアンフェアに軍配となりました。
・ポケモンのどうぐ
<パニックマスク> 2
アマージョの”アイシクルソール”と相性抜群のどうぐです。基本的にはバトル場のアマージョにつけて相手の攻撃を制限しながらダメカンを蓄積していきますが、場合によってはベンチのロトムやキチキギスにつけることで負け筋を消したり、マシマシラやユキメノコにつけることで勝ち筋を担保するなど、柔軟な使い方ができます。
サイド落ちを考慮すると3枚欲しいところではありますが、増やしたら増やしたでデッキの安定感を阻害するパターンも見られたため、最終的に2枚に落ち着きました。
<森の封印石> 1
わざわざ言うまでのこともないですが、序盤の安定性向上につながり、手札干渉を受けた際の立て直しにも使える超有能カードです。
<ロトムV>を採用している以上はこちらを採用しない理由が見当たりません。
・サポート
<カイ> 4
<ペパー> 4
状況に応じて必要な札にリーチする有能サポートたちです。特に手順が後攻の場合、初手にどちらかがあると2ターン目への繋ぎが劇的にスムーズになります。
<カイ>は単体で<アマージョex>と<ふしぎなアメ>を引き込め、どちらかが手札にあった場合は状況に応じたグッズやユキメノコラインの準備に役立ちますし、ペパーは<森の封印石><パニックマスク>を引き込めるため、やはり基盤づくりに欠かせません。
<カイ>2、<ペパー>3のような構成にしていた時期は、なかなか序盤の動きが安定せずに苦しみましたが、この4-4構成にしてから事故率が劇的に下がったと実感しています。
ただ、現在の構築はポケモンのどうぐの採用枚数が3枚と少ないため、<ペパー>を3枚に減らして<ポケギア3.0>を採用したり、どうぐの追加採用を検討する余地は大いにあると考えています。
<ナンジャモ> 1
言わずもがなの手札干渉要員で、特に終盤での効力については説明不要かと思います。
シンプルに枠が足りない問題と、序盤に使用せざるを得なくなった場合に相手にメリットを与えてしまうリスクを考慮すると<カイ><ペパー>よりは優先度が低く、1枚の採用となります。
<ボスの指令> 1
こちらも説明不要の1枚かと思います。
序~中盤は他のサポートに優先度で劣りますが、最終局面ではこのカード1枚の有無が勝敗を分けることは言うまでもなく、お守りの意味でも1枚は刺しておきたいカードです。
・スタジアム
<ポケモンリーグ本部> 1
メタカード枠3です。
たね軸のデッキに対してエネ要求を上げる(≒1ターン分の猶予をもらう)ことができます。主にはタケルライコデッキとトドロクツキデッキを想定しています。この2デッキに対しては”相性的に不利ではあるが勝てる目はある”と踏んでおり、環境占有率をみても1~2度はどちらかのデッキとマッチするだろうと考えての採用です。
・エネルギー
<基本草エネルギー> 4
<基本悪エネルギー> 2
悩みに悩みましたが、限界まで絞ってこの形にたどり着きました。
サイド落ちを考慮してもアマージョの”アイシクルソール”とマシマシラの”アドレナブレイン”だけを想定すればこの枚数で十分ですが、呼び出し札でシステムポケモンを引きずり出された際の逃げエネや、勝負を決める際の”トロピカルキック”を視野にいれると物足りない感は否めません。
最終的に<大地の器>2枚に加えて<夜のタンカ>を2枚を採用したことで基盤がかなり安定し、エネ事故をおこすことはほぼなくなりましたが、今でも枠次第では草エネ5枚にしても良いかな?と思っています。
3.不採用・差替え候補のカード
ここからは、最終的に不採用にしたカードについての解説です。
<わざマシン デヴォリューション>
直前まで採用していましたが、ギリギリのところで<改造ハンマー>に差し換えました。
<ふしぎなアメ>を浪費させることで2進化デッキのリソースを削る目的で採用していましたが、環境的に2進化デッキが減り、たね・1進化主体のデッキが増えると読んで不採用としました。
また、詳細は対面相性の項で解説しますが、環境に多い2進化デッキのうち「リザードンデッキ」「ドラパルトデッキ」に対してはデヴォリューション無しでもある程度戦えるという目算があり「サーナイトデッキ」については当たったら諦める対象としていた点も大きいです。
ただ、このカードのポテンシャルやアマージョとの相性は折り紙付きなので、自由枠として採用する上での優先度はかなり高いと思います。
<バイバニラ>
アマージョとの相性がよく、タイミングよく立てることができれば堅牢なロック状態を作れるのですが、やはり2進化ポケモンであることのデメリットが大きく、効果を発揮する前にやられてしまうマッチが多いため不採用となりました。今回のユキメノコマシマシラ型以外の型の構築では十分に可能性のあるカードだと思いますが、”カースドボム”のある環境で使うのはなかなか難しいようにも思います。
<トリトドン>
ピジョットやリザードンはもちろん、パニックマスクの効かないヨノワールの”カースドボム”への対策として候補にあげましたが、実際に使ってみると
バトル場のピジョットが”マッハサーチ” → にげる → ヨノワールバトル場 → ”カースドボム” → ヒトカゲバトル場へ → 進化 → ”れんごくしはい” といった流れで案外簡単に対応されてしまいます。
なによりも、相手の2進化ポケモンの特性が消えることで、ユキメノコの”いてつくとばり”の効果が及ばなくなるパターンが逆風であると考えます。
<エキサイトスタジアム>
<グラビティマウンテン>
超電ブレーカーに収録され、アマージョデッキへの注目度を上げた2種のスタジアムです。攻撃や特性を介さずにサイドをまとめ取りできる可能性を秘めており、アマージョとの相性は悪くないかと思いますがどちらも1枚刺しでは効果を発揮しにくい割に、1進化主体のデッキに対しての効果が薄いため現環境と現構築にはマッチしないと判断しました。また、<グラビティマウンテン>はアマージョ側のHPが下がってしまう点も地味に痛いと感じます。<エキサイトスタジアム>については、こちらのたねポケモンがドラパルトの”ファントムダイブ”で落とされるリスクを抑える効果も期待できる為、今後の環境やこちらのデッキの型次第では採用を検討できるかと思います。
<ネジキ>
枠を確保できずに諦めたカードです。デッキの安定のために<ロトムV><キチキギスex>の採用は避けられないのですが、この2体を倒されてサイドを2枚取られてしまうパターンがどうしてもウィークポイントになってしまいます。
そこで、仕事の終わったこの2体を引き上げつつ、”カースドボム”や”ファントムダイブ”で<アマカジ>狩り続けられてアマージョを立てられないパターンへの対策もできる<ネジキ>はかなり強力です。
自由枠との相談で可能であれば今でも採用したいと考える1枚です。
4.デッキの基本的な立ち回り
ここからはデッキの基本的な回し方について解説します。
もちろん相手のデッキや状況によっても変わるので、とりあえずは序盤の理想盤面と簡単な動かし方のみとし、各対面ごとのポイントについては次項に記載します。
まず、じゃんけんに勝った場合は先攻を選択します。
先攻1ターン目に<ロトムV>の”そくせきじゅうでん”からスタートするのが理想ですが、後攻であってもサポートの<カイ>または<ペパー>を起点に盤面を作ることができるため、一部対面を除けばじゃんけんで大きい不利がつくことはありません。
1ターン目
理想盤面は以下のような感じ。
最低でも<アマカジ>1体は必須であり、対戦準備で配置できなかった場合は最優先で準備します。次点は<ロトムV>となり”そくせきじゅうでん”でターンが終われれば及第点以上と言えるでしょう。この2点を達成するのに必要であれば<森の封印石>のVスターパワー”スターアルケミー”を1ターン目に使ってしまうことまで視野に入れて良いかと思います(その場合は画像の盤面までたどり着けると尚良いです)。
エネルギーについては、次のターンに”アイシクルソール”で攻める対面の場合は張らず番を返します。下技”トロピカルキック”でいきなりサイドを取りにいくプランの場合は1枚張っておくことになりますが、返しのターンでエネ付きのアマカジが落とされるとロスが大きいので、相手のデッキに応じて張り先(バトル場かベンチか)には注意が必要です。
2ターン目
<カイ>や<ペパー>等から<ふしぎなアメ>を使用してバトル場に<アマージョex>を立てます。このタイミングでバトル場のアマージョに<パニックマスク>が付き、さらにベンチに<ユキメノコ>が立っていればベストと言えるでしょう。
ここからは攻撃を仕掛けていくわけですが、概ね以下の3パターンになるかと思います。
① 次の相手の番に攻撃をしてくる可能性が高い進化済みまたはたねのアタッカーに”アイシクルソール”を打って<パニックマスク>で止まるようにする。
② 相手のベンチのシステムポケモンに”アイシクルソール”を打ち、<マシマシラ><ユキメノコ>で落としにいく準備をする。
③ 相手のバトル場のポケモンに<トロピカルキック>を打って則座にサイドを取る。
基本的に、次の番にアマージョを落としにくるアタッカーが相手の場に既に立っている場合は①、相手のアタッカーが攻撃してきそうになかったりワンパン出来ない場合、または進化前の状態である場合には②か③を選択する形が多いでしょう。
このあたりは相手のデッキや実際の盤面にもよってくるかと思うので、ある程度経験値も必要になってくるかと思います。
3ターン目以降
ここからは相手の盤面に応じて対応が変わるため一概には言えませんが、ベンチで2体目のアマージョを育てつつ<マシマシラ>の”アドレナブレイン”が使えるよう準備をしていきます。
また、<ボスの指令>や”カースドボム”で<ユキメノコ>を落とされた場合を想定し、速やかに2体目を立てられる準備をしておくのが良いかと思います。ユキメノコは同時に2体立ててサイドレースを加速する方法もありますが、うまく管理しないと自陣にもあっという間にダメカンが蓄積してしまうため注意が必要です。
アマージョをワンパンしてこない対面であれば<マシマシラ>を2体立て、”アドレナブレイン”×2 + ”トロピカルキック” の回復を使って持久戦に持ち込むことも可能です。
5.主要デッキとの対面相性と対戦のポイント
対面相性については、お互いベストの動きをした状態を想定しておらず、事故率まで織り込んで考えていますのでご注意ください。
また、筆者が対戦経験の少ないデッキに関してはかなりシンプルな記載となっている点についてもご了承ください。
リザードン:五分
序盤から”カースドボム””バーニングダーク”でアマージョがワンパンされる点が厳しいですが、相手側は基本的に特性持ちサイド2枚のシステムポケモンから順に準備をしてくるため、先にアマージョを立て<パニックマスク>で攻め手を遅らせつつ<ピジョットex><ロトムV><ネオラントV>等にダメカンを積むことで<ユキメノコ>のプレッシャーをかけやすいです。
ドラパルト:五分
こちらのたねポケモンがHP60のため”ファントムダイブ”がかなり厳しいですが、先にアマージョさえ立ってしまえば<パニックマスク>+<ユキメノコ><マシマシラ>で押していけます。
最近はアメ結晶アカマツで先行2ターン目から攻撃を仕掛けてくる型が減り、<テツノイバラex>を採用した型などの中速タイプが増えている為、比較的戦いやすい対面になっています。
タケルライコ:微不利
ブン回ると手が付けられない相手ですが、<ポケストップ>や<イキリンコex>での巻き込みなどで事故ってくれる可能性が常にあり、日和らずにやることをやれば勝機は見えます。
1体目のアマージョが落とされるのはある程度割り切って相手のオーガポンから取りにいき、ここぞのタイミングで<ポケモンリーグ本部>を置くことで終盤の要求を上げていくことがポイントになります。
また、相手の2-2-2狙いが明確かつ、手札干渉の採用枚数が少ないデッキの為、本当に必要になるまでキチキギスは置かないように意識すると良いです。
イバラ単:微有利
ロトムVとキチキギスが使えず序盤で躓くと厳しいですが、アマージョを立ててダメカンさえ積んでしまえば相手側に大きいプレッシャーをかけることができます。
基本的には勝ちやすい相手ですが、<クラッシュハンマー>で表を出されつづけ、<ビワ>等で<夜のタンカ>を落とされて積むパターンが怖く、安心はできません。
カビゴンLO:有利
殴ることを想定していない構築ならほぼ積ませることができます。<ユキメノコ>と<マシマシラ>が立つまでにリソースを壊滅させられることさえなければ基本的には勝ち切れるマッチかと思います。
サーナイト:不利
<マシマシラ><クレセリア>でダメカンを返されるのがかなり厳しい対面になります。
速やかに相手の<マシマシラ>と<フワンテ>等のアタッカーにダメカンを積み、”サイコエンブレイズ”を使いにくくしつつ「アドレナブレインで回復しなかった方は落ちる」という盤面を作れるかが鍵となります。
ブリジュラス:微不利
中速耐久戦術に対してはこちらのパターンが刺さりやすいですが、アマージョが鋼弱点のため容易にワンパンされてしまう点が苦しいです。
ボムパルキア:微不利
対戦経験が少ないので何とも言えないですが、リーザードンデッキを、より序盤のスピード感に特化させ、引き換えに終盤にやや息切れしやすくなったようなイメージのデッキです。
早急にがやくゲッコウガを取りにいける展開が理想になってくるかと思います。
トドロクツキ:微不利
タケルライコ同様ブン回られると厳しいデッキですが、<ポケストップ>で<ブーストエナジー古代>が落ちる等、一定の事故率があることもまた同様です。<モモワロウex>の”しはいのくさり”で自由にアタッカーを入れ替えてくるのが厄介ですが、こちらとしては副作用の毒によって自動的にプレッシャーがかかる点がおいしく、うまく相手の動きを制限するようにダメカンを詰めるかが鍵になってきます。
古代バレット:五分
非ルール主体のデッキの為、倒しきるのに骨が折れますが、火力の出にくい序盤のうちから”トロピカルキック”+”アドレナブレイン”で回復しつつサイドを進めることができれば勝機が見える対面です。
サーフゴー:不利(?)
マッチ経験が乏しいですが、<サーフゴーex>がアマージョの弱点を突く鋼タイプである点がかなり厳しいかと思います。
相手側はわざでトラッシュするエネルギーが少なく済むうえに、1進化主体でスピードの面でも後れをとりやすく苦戦を強いられることは想像に容易いです。
ソウブレイズ:微不利
1進化の青天井アタッカーでアマージョワンパンまでの速度が速い点は苦しいですが、アマージョがソウブレイズの弱点を突ける点はやや救いとなっています。
”アイシクルソール”+<パニックマスク>で足止めをするか、”トロピカルキック”で即座にソウブレイズを落とすかの判断力が問われます。
テラパゴス:微不利
初期のバッフロン耐久型は比較的得意な部類ですが、最近増えているボム型は”カースドボム”でたねポケモンを枯らしたりアマージョをワンパンしたりしてくるため苦戦を強いられます。
また、<ヨルノズク>によって安定感とスピード感も獲得している為、何としても先攻を取って先にアマージョを立ててからが勝負になります。
ミライドン:五分
後攻1ターン目に”ごっつぁんプリファイ”を打たれると一気に苦しくなりますが、アマージョをワンパンできるアタッカーが少ないので序盤さえ凌げれば<パニックマスク>を盾にして2-2-2を狙う打ち合いに持ち込めます。
レジドラゴ:微不利
素早くベンチに攻撃を仕掛けてくるため完璧なブン回りをされると追いつくことが難しくなります。1発目の”りゅうむそう”が来るまでにオーガポンを1体落とせるかどうかにかかっていると言っても過言ではありません。
ルギア:不利
<ミストエネルギー><レガシーエネルギー>の存在が非常に苦しく、ジリ貧になりやすい対面です。
事故で序盤にモタついてくれるパターンが少なからずあるので、粛々とアマージョを準備し<アーケオス>が立つまでにどれだけサイドを取れるかの勝負になります。
ガケガニ:微有利(?)
対戦経験が無いため予想になります。
非ルール軸で爆発力があるデッキの為苦しい対面ではありますが、<ユキメノコ><マシマシラ>で<アラブルタケ><かがやくヒスイオオニューラ>にプレッシャーをかけれる点と、アマージョが”トロピカルキック”によって自前で毒を回復できる点が心強いです。かなり数を増やしてきているデッキのため、相手がガケガニデッキとわかっているかどうかに関わらず後攻の場合は準備でたね2体を置く癖はつけておきたいです。
6.シティリーグ当日の結果
かなり長文になりましたが、以下は本記事のデッキを持ち込んだシティリーグの対戦結果となります。
僅かながら対戦相手のデッキ構成やプレイングにも触れていることと、読んだ方の参考になる要素が少ない個人的な記録であることから、有料とさせていただきます。
アマージョデッキを組んでみたい方や、実際に使用している方にお伝えしたい内容は無料部分で完結していますので購入にはくれぐれもお気をつけください。
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